風紀委員Girls! 44
お茶会の場所までを繋ぐ長い廊下を歩いていく。
「(…なんか緊張するわ)」
「(ふーん、舞でも緊張するんだ)」
「(明日香、舞は人前で話すの苦手なんだよ?)」
「(桃子、それここで言うこと?)」
「(…ふう)」
「(唯、今度はしっかりね。お腹壊すとかナシだよ)」
「(分かってるって!アレ以上の衝撃があるとは思えないし…」
唯は鼻頭をポリッとかく…
「(そう?…それって居残り組の私たちを見くびってない?…)」
桃子は唯の脇腹を軽く小突いた…
「(ゴメンゴメン…それじゃ桃子たちの働き…徳と見させて貰うはね〜)」
廊下の突き当たり奥の部屋。
「こちらです。どうぞ〜」
碧に案内されて、入っていく。
「うわあ…」
「…想像したより広いかも」
畳が一面敷かれた部屋。
「ここでお茶会やるんだ」
「はい!」
可憐の問いに、碧は自信を持って答える。
「和室ってところが渋くていいよね」
「じゃろ?お前さんたちもこれに着替えんしゃい…」
紋付き袴で現れる権造爺様…手には一杯の浴衣を抱えていた…
「うわぁ〜素敵ぃ〜嬉しいでぇす〜」
「あれ?この白い布はぁ?」
「それはノブアキくんの褌じゃ。浴衣の下は、男は褌、女は腰巻き、そんなことは古来からの常識じゃろ?」
「なるほど、そうでございますものね」
権造爺様に真っ先に答えたのはなんとアリシア。
「おお、外国の生まれなのによく心得ておるのぉ」
「あーいえ、アリシアさんは英国人ですけど生まれは日本なんです」
「そうかそうか」
彩花がフォローしたのは通じているのだろうか。
「まあとにかく、時間もないのでみんな着替えるんじゃ」
「ここでですか」