風紀委員Girls! 417
「うん…子供の時は一人っ子が羨ましい時もあったけど、今は何でも話せるいい関係なんだ…」
「よかった…真里菜はお母さんといろいろあるみたいだから…心配だったんだ…」
「ありがとう舞…。舞だけだよお母さんのこと話せるの…」
「これからも遠慮せずに何でも話してよ。」
舞は真里菜の頭をポンポンと優しく叩く。
「ありがと、舞ぃ…」
「いいえぇ、これからもどんどん頼りにしてね」
舞がそう言うと、真里菜は舞の小さな身体に抱きつき、嗚咽を漏らすのだった。
真里菜の肩の荷が、背後に憑いていたものが、ようやく去っていく気がした。
「舞は大丈夫なの?…さっきの会話では、気にかかるところもあったけど…」
落ち着きを取り戻した真里菜が言った…
「真里菜ぁぁ…やっぱり真里菜には隠せないんだね…」
「舞こそ悩み事があるなら何でも言ってよ…、舞は一人で抱え込むところがあるでしょ?…」
「そんな…私の不安なんて、とるに足りないことだからさ…」
「舞は何時も強がりだから、あんまり無理しないでね」
「うん…」
「私じゃなくても、みんないるんだし…頼りにしてね」
「うん」
真里菜と別れ、帰宅の途につく舞。
そんなとき…
「おう…久しぶりじゃないか…?」
「旬…」
いつもの黒い学ランが、夕日を背に一層に黒く見えた。
「元気してたか?…」
「やだぁ、どうしたのよ突然?…」
「ああ…たまたま近くまで来たからよ…」
旬は照れたように頭を掻いた…
「何かこの辺りに用でもあったの?…」
「あっ;いや;…何て言うか……散歩だ散歩;…」