風紀委員Girls! 411
「恵里姉ぇ〜…私も離れたくは無いけど…無理して欲しくは無いよぉ…」
「ごめんね…真里奈だけにお母さん押し付けちゃって…本当に申し訳ないと思っているんだよ…」
ユリナは真里奈の頭を撫でながら言う…
「だから高校卒業したら…私はこの家に戻って来なくちゃって、ずっと思っていたんだけど…」
恵里奈は声を詰まらせる…
「ごめん…私も、恵里菜と真里菜の気持ちも知らないで…」
同じように声を詰まらせるのは沙里菜。
「私が逃げるように東京に行ったから余計に2人に迷惑かけたんだ…」
「沙里姉は悪くないよぉ…沙里姉だって東京に行かなかったら春日さんと出会えてないんだし…」
真里菜もつられて涙声に。
「真里菜だって思い切って告げて清美に行ったんだもの、私が出来ないわけないじゃない…」
恵里菜は震える声で言う。
「そうだよ…いつまでもお母さんに振り回されていたら、前に進むことなんて出来やしないよ…」
沙里菜は恵里菜の肩をポンッと叩く…
「真里菜もよかったら、私の家から清美に通う?…」
ユリナが真里菜に提案する…
「えっ?…そんな…」
「ここからよりは時間は掛かるけど、通えない距離でも無いは…」
「いいよ、それじゃユリ姉に余計に負担が…」
「今まで負担をかけさせてきたのは私たちだもの。真里奈に申し訳なくて…」
ユリナは真里奈の背後から優しく抱き締めた。
「ユリ姉…」
「ごめんね、真里奈…」
2人の瞳から大粒の涙が溢れた…
「でもさ…私は大丈夫…あんなお母さんでも…2人の時は優しい時もあるし…」
「やせ我慢してんじゃない?…」
「ううん本当だよ…口うるさいのだって…私のことを考えているからなんだもの…」
「それも度が過ぎると、苦痛にしかならないんじゃない?…」
「それは大丈夫…桜咲に行かなかった時点で、ある意味見放されたんだと思う…だから前みたいにはならないからさ…」