風紀委員Girls! 394
「そうかなぁ」
「きっとそうだよ」
恥ずかしそうに微笑むユリナだが、その瞳は少女のようにキラキラしていた。
「次に真里奈と会うのは結婚式かしらね〜」
「えっ、そこまで進んでるの!?」
「ふふっ、冗談よ〜」
自分の言った冗談に顔を赤らめるユリナ…
滝谷旬との結婚などありえないと分かっていても、女としてはどうしてもそれを期待してしまう…
そんなユリナの思いを真里奈は分かってはいなかった。
滝谷旬との話しは聞いてはいたが、それは単なるその場限りの遊びであって、今もなおユリナが滝谷旬を思っていようとは、夢にも思ってはいなかった…
「でも、よくユリ姉、長い休みなんて取れたね」
「映画がクランクアップしたからね〜。事務所から海外旅行でもって勧められたけど、それよりも実家に帰りたかったのよ」
「ユリ姉がいたほうが私も落ち着くよ」
「ふふ、恵里菜だっているじゃん」
「恵里姉は恵里姉、ユリ姉はユリ姉」
そう言って真里奈は腕組みしてふんぞり返る。
「真里奈も言うようになったわねぇ〜、小さい頃は友達がいなくて家族みんなで心配したって言うのに」
「うん、中学まではそうだったんだ…でも今は清美に入って本当によかったと思っているんだ。」
「いい友達に恵まれたってことかしら?…」
「本当にそう…舞を始め、皆に出会えて…一生の宝物だと思っているんだ…」
「あっ;そうなんだ…舞って、滝谷旬のカノジョの舞ちゃんよね?…」
「そう、天野舞。ウチの生徒会長で、ちっちゃいけどとっても頼りになるし、誰よりも友達思いな子だよ」
「ちっちゃいって…確かに、高校生には見えない感じはしたけど…」
「ユリ姉、舞のこと知ってるの?」
「一度ウチの事務所に来たの。桜ちゃんって子と一緒にね」