風紀委員Girls! 389
「もうぅ舞ったらぁからかわないでぇよ〜」
「なんだ図星かよ;…ホント涼ちゃんって顔に出やすいよね…ねぇ美咲もそう思うでしょ?」
「そうね…でも涼ちゃんにしろ舞にしろ、私には羨ましいよ…」
「ん?…どうしたの美咲らしくない…」
「“らしくない”…か…」
美咲はパソコンデスクの前で深くため息を吐く。
「舞が滝谷旬、夏織がノブアキ、碧が佐伯祐樹…みんな、恋愛成就して見守っている身だけど、同時に羨ましい気持ちもあるのよ…」
「じゃあ美咲のことも応援するよ、誰のことが好きなの?」
「いや、私なんて…大丈夫だからさあ…」
「いやいやそこで躊躇してどうすんだよ、私と涼ちゃんが協力するからさぁ。」
「そうだよ。美咲はいつも陰から私たちを支えてくれているんだもの、この辺りでパッ〜と表舞台に立つ頃合じゃない?」
舞と涼は眼を輝かせた。
「2人の気持ちは嬉しいけど…叶う恋じゃないのは初めから分かっているし…」
「おい…叶わない恋って…、相手は何者なのさ?…」
「は、恥ずかしいよ…」
「いいから、聞かせてよ、今のことは私たち3人の間の秘密だから」
「ホント?聞いたらバカバカしいよ…」
「そんなこと絶対ないよ」
躊躇する美咲に、優しく諭す舞と涼。
「そ、その、た、多岐亮…絶対無理でしょ?」
「やだぁ美咲ったら〜多岐亮だったら、私だって寝たいかぁも〜」
涼が笑いながら美咲に抱き着く。
「馬鹿でしょ?…私なんか鼻にも掛けて貰える訳ないのにね;…」
涼の腕の中で美咲は顔を赤らめた。
「そんなことないかも…」
「舞…?」
「私、どうにか出来ると思う…」