風紀委員Girls! 384
結局純は、ティッシュの中に出し切れなかった欲望を吐き捨てたのだった。
まだ目を覚まさず、可愛らしい寝顔を見せる麻耶の傍で、純は脱ぎ散らかした服を着なおす。
「お疲れ、穴兄弟」
「その言い方はやめてくれないか」
シャワーを終え出てきた亮がリビングにやってきた。
「お前は有名な女優さんと寝てたりするんだろ、しかも何人も」
「…そう思われるよな、普通は」
そう言って視線を股間に落とす…
ローライズタイプのボクサーブリーフのモッコリとした亮の膨らみを純も見る。
「それゃあそんな立派なモン持ってんだもんな…女の期待を裏切らないんじゃないのか?…」
亮は抱かれたい男優No.1なんだからな…
いくらお高く留まった女優だって、亮が誘えばイチコロなんじゃないかな…
「まあな…確かに、何人もの女優さんとしてきたのは本当だよ。でも、その人たちには申し訳ないけど、本当に愛したいと思うのは一人もいなかった」
「相手だって同じかもしれないしな」
「ああ…俺にとっては、麻耶さんとしたのが忘れられなくてね」
亮は当時を懐かしがるように言った。
「…さて、俺はそろそろ行かないと」
「ああ、俺も…」
亮も純も立ち上がろうとする。
「おいっ、麻耶さんをこのままにして帰る訳にはいかないだろ…」
亮はリビングに脱ぎっぱなしになっていたズボンを掃きながら言う。
「目覚めたら2人ともいないっていうのも、申し訳ないですかね…」
純は麻耶の寝姿を見て、頭を掻いた。
「起きるまで見守ってやらないと…俺はこの後仕事だからそれが出来ないんだ…」
「あ、ああ…」
亮はジャケットを羽織って玄関に向かう。
「頑張れよ」
「ああ」
交わした言葉は少ないけれど、2人とも笑顔。
亮はそのまま部屋から出て行った。
「…このままいないとダメかな…書置きして僕も行こうか…」