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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 362

彩未は桃子に向かって深々と頭を下げる。
涙声、その顔もきっと大粒の涙が零れているであろう…

「泣かないでよ彩未…私は大丈夫だからさ。彩未まで巻き込んでいたら、私だってこんな風にはいられないよ」
「でも、桃子は、それで…妊娠なんて…」
「それも大丈夫だよ、私は、この子と一緒に生きていくんだ…そう決めたから」

「えっ?…そうなの?…」
桃子の言葉に誰もが息を飲んだ。
同じ女として、そうしたい気持ちは誰でも分かった…だけどそれを薦めるには桃子はあまりにも幼過ぎた…

「そう早く決めることは無いは…幸いまだ時間はあるんだから…じっくり考えてからにしても遅くはないのよ…」
「麻耶さん…ありがとうございます…でももう決めたんです。私、根来泰輔か雑賀光の子供を産むつもりです…」
「そ、そっれて…分かっているの?」
麻耶は桃子から視線を移し、春日の顔を問うようにして見詰めた。

「あ、椎葉さんの体内からは2人分の精液が検出されたんです…他の男たちは身体に放出したに過ぎなかったようで…」

「ああ…そういうのもわかるんだ…」
麻耶はため息を吐きながら考える。
「(由真の時も、それがわかったらもう少しは良かったのかな…)」

桃子は、何もかもが由真に似ていた。
滝谷家であった出来事の数日後、由真も麻耶に対し笑顔で、妊娠した子供を産むと決意の宣言をしたのだ。

当然麻耶は、周りの大人たちと同じように反対した。
由真の将来を考えると、それはあまりにも無茶なことだと思って疑わなかったからだ…

だけど今の由真を見ると、あの時の自分は間違っていたのだと思い知らされる。
由真は確かに大変そうではあるが、少なくとも自分よりは日々充実した生活を送り、毎日がとても幸せそうだった…

「桃子ちゃんがそう決めたのなら反対はしないよ…でも、ご家族の方とはちゃんと話してね」
「わかってます。私の気持ちをしっかり伝えます」
桃子は笑顔で、はっきりと告げた。

「私たちも桃子のために頑張るから!」
「桃子は1人じゃないからね」
明日香と真里奈も桃子に抱きついてそう言う。

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