風紀委員Girls! 347
「えっ?!それって何処でぇ?!…」
思わず大きな声を上げていた。
「あの人がこないだの人だったのか?…」
「う、うん多分そんな気がするのよ!それで何処にいたのぉ!」
「心配いらないよ…お兄ちゃんが家に連れて行ったからさ…」
「そっか、よかった…ホントによかったぁ…」
旬の言葉を聞いて、麻耶の精神は限界に達した。
膝をガックリと地面につけ、堰を切ったように涙を零した。
「お、おい、大丈夫か!?」
旬は麻耶の身体を支え、兄・亮と由真のいる家に麻耶を連れて行くのだった。
「君さ…大きくなったら、きっといい男になるよ…」
旬の腕に支えられながら、麻耶は言った。
「いい男って何だ?」
「うぅ〜ん、女の子に凄っごくモテる男の人かな?…」
「なんだそんなことかよ…それじゃあ、いい男になんてならなくていいや。女の子になんて興味ないもんね。」
「ふふっ…もったいないなぁ…今でも十分かっこいいのに…」
「俺なんて…お兄ちゃんの方が絶対いい男だよ?」
「うん…何と無くわかるよ」
麻耶も次第に元気を取り戻していた。
旬の支えなしで大丈夫になった頃、ちょうど家に着いた。
「ここの2階だよ。」
旬は錆びた階段を、カタンカタンと音を立てて上がって行く。
「突然でご迷惑じゃない?ご両親は?」
麻耶は旬を引き止めるように声を上げた。
「母ちゃんは弟連れて出て行っちゃったから、この家に住んでんのは婆ちゃんと兄ちゃんだけだよ。」
階段の上から旬が言った。