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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 343

桃子が抱える辛さが痛いくらいわかって、真里奈も明日香も自然と涙が溢れてきた。
時間が経つのも忘れて、しばらく泣き続けていた。

気がつくともう真っ暗だった。
雲ひとつない夜空は綺麗な星座を映し出す。

「ごめん…明日香、真里奈…」
「いいよ、謝らなくて…それより、どうしてここにいたの?」
「もう人生お先真っ暗だと思った…いっそ死のうかと思ってた。でも、みんなの顔が浮かんで、みんなに申し訳なくて…」

「桃子…」
「大丈夫だから…私たちは一生、桃子と離れなんかしないから…」

「私たちだけじゃないよ。他の皆だって必死になって桃子を探しているよ…」
「そう、桃子は一人じゃないんだよ…」

「ごめん…真里奈も明日香も…皆にも迷惑ばっか掛けちゃって…」

「ばか…誰も迷惑だなんて思ってないよ…」

明日香は桃子の身体をギュウッと抱きしめる。
真里奈は桃子の右手を優しく握り締めた。

「ありがとう…」
「さ、みんなが待ってるから…」

そのとき、3人の目の前が急に明るく、眩しく光る。

「!?」
車のヘッドライトだった。
「え、何?誰?」
困惑の表情を浮かべる真里奈。

「い、いたんだ…よかった…」
「麻耶さん?」

ドアが開き、麻耶が車を降りて駆け寄る。
車は署のパトカーではなく、自身の愛車。
いつもの気だるそうな雰囲気はまったくなく、心底安堵したような表情を浮かべていた。

「麻耶さん、どうして?」
「桃子ちゃんがいなくなったって聞いて、気が気じゃなかった…由真もあのあと、行方不明になったときがあって…」

「由真センセも?…」
「ええ…由真も以前、椎葉さんと同じ目にあったことがあってね…」

「それじゃあ由真センセのお子さんって…?」
「そう…父親は誰かも分からないは…」

「それでも…由真センセは産んだんですね…」

「由真は強い子だった。堕ろしたら、それは人殺しと一緒のようなもの、って…でも、ヤられた当初は、塞ぎ込んでた。ある日、由真が誰にも何も言わず、姿を消したことがあった」
「それは…」

「多分、さっきの桃子ちゃんと同じ…自殺を考えていたと思う」
「由真センセでも…」

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