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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 342

「西村さん…桃子が行きそうな所…何か言っていなかった?」

「私は…励まして貰うばっかりで…特別に何も聞いてはい無いんです…」

「そうなんだぁ…桃子は自分の弱みを普段から出さないもんね…」

「ごめんなさい…私、何のお役にも立てなくて…」

「ううん…そんなことないよ、あなたが元気そうだから、ちょっと安心したよ」
可憐が手を差し伸べると、皐月はそれをそっと握りしめた。

「桃子さんが戻ってくると、信じてます」
「ええ…私たちもよ」

…しかし、桃子の足取りも行方もわからないまま、日が暮れてしまう。
それでも明日香と真里奈は懸命に探し続けていた…

「暗くなってきたし、この辺りは危険じゃない?…」
再開発地域…またしてもここに来てしまっていた。

「空き家が多いから、桃子がいる可能性もあると思うんだよね…」
「それはそうだけど、この辺りの地理に詳しくないし、出直した方がいいんじゃない?…」

「そうだぁ!滝谷旬の家に行ってみようよ!」

「な、なんで滝谷旬の…」
「ここから一番近い知り合いの家だし、桃子の足取りの手がかりをつかむためにさ」
渋い顔をする真里奈に、明日香は得意げに言った。

…その通りに行ってはみたものの、アパートには人の姿が見えず2人は諦め引き返す。
「無駄足だった」
「他をあたりましょう」

…日が暮れてもう真っ暗になる。
明日香と真里奈は隣町との境の川に架かる橋にやってきた。

「…えっ」
「あ、あれ…」
橋の欄干の側、一人佇む少女の姿。
それは桃子に間違いなかった。

「桃子!」
「どうしたの、探したんだよ!」

「明日香、真里奈ぁ…」
桃子は大粒の涙を流していた。
「どうしたっていうの?」
2人が尋ねてさらに泣きじゃくる桃子。

「もう、私、どうしたらいいかわかんなくて…」
「何があったの?」

「私、妊娠してるって、言われたんだ…」

その言葉に明日香も真里奈も一瞬固まる…

桃子は複数の男子と関係を強要されたのだ、そういうことがあるかもしれないと、考えない訳では無かった…
それでもそんなことがあってはならない…ある訳ないと、絶えず願っていたのだ。

「桃子…………」
明日香と真里奈は泣きじゃくる桃子の身体を抱きしめた…

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