PiPi's World 投稿小説

風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 33
 35
の最後へ

風紀委員Girls! 35

「あ、いや…大したもんじゃねーからいいんだ…」
心無しか顔を赤らめる旬を、舞は見逃さなかった。

(そりゃあそうよね…あんなに汚れたパンツだもん、恥ずかしいのは当然よねkusu…)
ちょっと虐めたくもなる…
「いいのぉ?お婆ちゃんに貰った大切な物なんでしょ?」

「うっ…お前、見た目に似合わず意地悪だな」
「へへん、あんたこそ見た目に似合わずシャイなんだね」
旬はさらに顔を赤くしながらうつむく。

「…ホントはよ、争うことなんてしたくねーんだ…」
旬が小声でそう言うのを、舞は聞き逃さなかった。
「(…根っからの悪ではなさそうね)」

そのとき、舞のスマホが振動する。
「明日香からか…あっ、もう来たんだ…ねえ、例のモノ、来週の月曜日に返してあげる。またここに来てくれる?」
「あ、ああ…」
舞はそう言うと、そそくさとその場を後にする。

心臓がトクトクと鳴っていた。
顔が赤くなるのが分かり、自分はひどく動揺しているのが分かった。

青山家のお茶会は皆に任せて、二手に別れて滝谷旬の情報を引き出す方が重要なのは分かっていた。
そんなチャンスが目の前にありながら、舞にはそれが出来なかったのだ。
普段よりもきつく口調でお茶らけてしまった自分を反省し、舞は旬へと振り返る…

もうそこに、滝谷旬の姿はなかった…

「(どこから入って来たのかな…正門も裏門も守衛さんいるのに)」
…きっと彼なら大丈夫だろう、根拠はないけど。

「ま、来週の月曜日にそれはやればいいのよ、今は青山に集中するのよ、天野舞!くよくよすんな!」
そう自分に言い聞かせ、舞は集合場所まで走って行くのだった。

正門まで行くと、女子たちの人だまりが出来ていた…

「(一体何ごとよ?…)」

「ちょっとすみません〜」
舞はその人ごみを掻き分け、懸命に前に進もうとするが、小柄な為か押し退けられてしまう…

「ちょっとぉぉ〜待ち合わせしてんだから、通してってたら〜!」




SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す