風紀委員Girls! 340
まあ兄貴は、今まで育ってきた環境を浸隠しているからまだいいけど…それをオープンにしているコイツん家は大変なのかもしれないよな…
「お前も苦労してんだな…」
「ちょっと待ってよ…ユリ姉に食われちゃったアンタに、“お前”なんて慣れ慣れしく呼ばれたくは無いんだけど…」
ちょっと不機嫌な様子の真里奈。
「ええと、真里奈、だっけ」
「うん」
「その、俺たちって、似た者同士なのか?」
「まあ、そうかもね」
真里奈はカバンの中から一冊、写真週刊誌を取り出す。
「なんか、こんなのもあるしね」
「ユリナさんと、兄貴が…?」
「ええ、ユリ姉と多岐亮の噂は、週刊誌を賑やかせているは…」
「週刊誌って、兄貴こんなに有名人だったのか?…」
「やだぁそっち?…多岐亮と言ったら、抱かれたい男のナンバー1よぉ」
「だ、抱かれたいって…それって…セックスしたいってことかよ?…」
「もぉ〜それじゃ露骨過ぎるじゃない;…」
「でもそれって、そういうことじゃないかよ…」
旬はそう言って視線をそらす。
「美人とイケメンの兄妹がいたら、自分なんて引け目に見ちゃうよ」
「俺はよくわからんけどな」
…お前だって十分可愛いじゃん、と旬は真里奈に対して思うが、口には出さない。
「そういえば…お前の、もう一人の姉さんと、さっきまで一緒だったな」
「うん、舞から連絡受けて飛んで来たんだけど、遅かったよ…」
「そうかいろいろあったけど、根来と雑賀には制裁加えられたぜ…」
「よかったぁ!周りは凄いパトカーなんで、皆が捕まったのかと心配したよ…」