風紀委員Girls! 329
「信吾くん、苦労したんだね…」
「美菜子さん…」
「もし瑞穂ちゃんが酷いことになっていたとしても、この先ずっと、瑞穂ちゃんを守っていける?」
「はい…もちろんです…!」
「さあ、行きましょうか」
扉の先を見つめて、恵里奈が皆に呼びかけた。
「この先にどんなことが起こっていようとも、冷静にね…」
「あ、はい…」
「舞さんの彼氏さんは、瑞穂さんのお兄さんの側にいて下さい…」
「はい…」
確かに、自分の妹のような瑞穂さんが酷い目に合っている光景など見たら、信吾くんは相手の男子たちを殺し兼ねないもんな…
「では…」
恵里奈が扉に手をかけ、ゆっくりと開ける。
外の光はほんの僅かしか届かない、薄暗い部屋。
タバコを吸った後のような煙たいにおいが充満する。
その先で…可憐な美少女が、無数の男に囲まれ泣き叫んでいた…
「み、瑞樹…」
「ちょっと待て…」
信吾の行動を旬が制した。
蠢く男たちの背中…剥き出された硬そうな尻…
誰もが服を着ていないのは明白だった。
その中で唯一、少女の着ている純白のパンティーだけが浮き上がって見えた。
「間に合った…瑞樹ちゃんはまだ犯されてはいないぞ…」
旬がそっと信吾の肩を叩いた。
「た、滝谷さん…」
男たちの視線が旬たちに集中する。
ここにいるのは黒獅子の生徒…当然トップの旬は絶対的な存在だ。
「お前ら、あいつらの誘いにホイホイ乗って、か弱い女の子に酷いことを…ロクなモンじゃねぇな」
「ひぃいい…」
「す、すいませんでした…!」
旬が言うより先に、舞や美菜子、佳奈たちが男たちに掴みかかり、取り押さえていく。