風紀委員Girls! 313
「私たちの大切な仲間が、酷い暴行を受け、入院した」
「ああ、それは気の毒だった…」
「そのグループの主導者は、黒獅子のナンバー3とナンバー4、根来泰輔と雑賀光だと見られている。その2人は、青海の系列の学校に通っていたとわかったんだけど、ノブアキさんは2人をご存知なのかと」
「…あ、ああ、確かに…知ってるさ」
やっぱり…
「それだけ?…ただの知り合いに過ぎないってこと?…」
「ああそうだけど…君は何がいいたいんだよ?…」
ノブアキが機嫌を悪くしたことは分かった…
「ごめんなさい、そんなつもりじゃなかったんだけど…中にはノブアキさんが今回のことに絡んでいるんじゃないかって?…言う人もいるもんだから…」
「そうか…」
ノブアキはそれだけ言って険しい顔をした。
「彼らがどこにいるか見当はつくのか?」
「おそらくこの近くの再開発地域」
「ならば、ちょっと手伝って欲しい。第二の被害者を出さないためにもね」
ノブアキの強い視線を、夏織は感じていた。
よかった…夏織は心中で安堵する。
ノブアキが今回の事件に関与しているなど、信じたくは無かったのだ…
「もちろん協力します。ノブアキさんの為にもなることですもの…」
「ああ、最近僕について良くない噂が飛び交っているのは知っているさ…、好青年と言われていたのも、もう過去の事だよな…」
「そんなこと…私は今でもそう思っています…」
夏織がノブアキの元を訪ねた理由。
それは、事件解決の足がかりはもちろん、自分が抱いていたケジメと決意、そして覚悟だった。
「その地域に向かいましょうか」
「はい…!」
…時同じくして、もう一組再開発地域に足を運んだ2人がいる。
凛と明日香である。