風紀委員Girls! 32
『なんだってぇえええー!!!!!!』
「声がでかいわ!」
碧の言葉にオーバー気味リアクションを取る面々に突っ込むアリシア。
「青山ノブアキとお風呂て…それはいつごろまでやっとりましたかな」
「え?何を言いますか唯ちゃん、先週一緒に入ったばかりですよ〜?」
「(…アカン、もう万策尽きた)」
「(…ベッドインは嘘じゃないかも?)」
机に突っ伏す舞。さらに考えを巡らす明日香。
―ここで、チャイムが鳴り、先生がやってきたので、いったん会話は打ち止めとなる。
受験中も舞の頭の中では、碧の言った爆弾発言がぐるぐると回っていた…
野球部の男同士でとすら一緒に入らない青山ノブアキが、事もあろうに碧と入浴?…
いやいや碧のことだから、とんでもない勘違いをしているのであって、水着を着てプ―ルにでも入った事を、お風呂だと思い込んでいることは、充分考えられる…
そう、信じたかった…
昼休み。
舞は唯や明日香たちと一緒に机を囲み、弁当を食べる。
(母親の手作りである)
「皆さんに提案です!」
碧が唐突に発言する。
「週末ですし、お茶会もありますし、皆さん私の家にお泊りしませんか?」
「皆さんって…こんなに大勢で大丈夫なの?」
「心配御無用であります。ゲストルームはたっぷりとございますから…」
「流石清水家、国賓レベルの要人が宿泊することだけあるはぁね…」
「マジ?…アンタ家って高級ホテルかぉ?!」
「あ、そうだぁ。よろしったら最上階の大浴場もお使いくださいまし…」
「おいおい、お前ん家は大旅館かよ?」
「そんなことはないですよ〜」
碧はニコニコ笑ったままだが、舞たちは半ば呆然。
「…で、如何いたします?」
「うーん…そこまで言うなら…」
「碧ちゃんの厚意も無駄にしたくはないからねえ」
「ありがとうございます〜」
「(ま、青山兄妹の情報も手に入りそうだし)」
「(清水家ってどんな感じかな)」
舞と明日香は視線を合わせる。