風紀委員Girls! 309
「面白いこと?」
涼がキョトンとして美咲を見つめる。
「根来も雑賀も、もともとは青海の系列の学校に通っていたのよ」
「あれ?今は黒獅子だよね?」
「うん、だからこの2人、どちらかといえばノブアキに近いほうの人間だと思ってもいいかもしれない」
「滝谷旬、水上直矢、それにこの2人…黒獅子、内紛が起きそうじゃない?」
涼がスナック菓子の袋を抱えたまま首をかしげる。
「あの青海の佐伯祐樹を唆したのも、この二人だったりするみたいなのよね…」
「佐伯祐樹っていったら、青海から黒獅子に転校して、滝谷旬に喧嘩売ったんだったはよね…」
「そう…結局佐伯祐樹は黒獅子を自主退学して、今は清水家のSP目指して頑張っているみたいよ…」
「根来と雑賀の思惑は外れたって訳ね…」
「碧も黒獅子の奴らに乱暴されそうになったでしょ、あれを助けたのも佐伯祐樹」
「そうなんだ…そのとき、根来と雑賀もいたんじゃないの?」
「可能性は高いね」
生徒会室の扉が開く。
桃子のところに行っていた美菜子と真里奈が戻ってきた。
「聞いて!根来と雑賀って、青海と繋がりがありそうなんだって!」
涼はいの一番に2人に言う。
「青海と?…それだったらノブアキともってことなの?…」
真里奈が首を傾げる。
「それはまだ分からないよの…青海も青海で、いろいろあるみたいじゃない…」
美咲は涼の持っているスナック菓子袋に手を伸ばしながら言う。
「…ま、つながりがあるない関係なく、私はそいつらを絶対に許さないけどね」
美菜子が鋭い視線を窓の向こうに向けながら呟く。
「…ほどほどにしろよ」
「…わかってる」
美菜子は窓際の椅子に腰掛けた。
「…美菜子、なんか人が変わったみたい…」
「そりゃ、あんなことがあるとね…」