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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 293

「そうなの?中学の頃までの初心な龍次しか知らないからね〜、私は」
「あ、姉貴…それ以上はやめてくれよ」

青海のナンバー2も、お姉さんの前にはかなわないのね。
…美菜子は思った。

「赤羽根くんは腕っ節も強いし、頼りになりますよ」
「あら、そう…でも、この前の水上くんもね…そう考えると心配なのよね…」
静香の言葉に、里穂さんは思案顔で答える。

確かに女の子ばかりじゃなく、男子だって油断出来ない事態だ…
守る立場と思いながらも、逆に犯されちゃうこともあるってことか…

「水上くんもカラテでは段持ちだったんですものね…」
静香は不安気に里穂に返した。

「そうね…女の子だって強い子はいるけど、今回のようなことは初めてよ」
「そうか…水上たちがいるのもこの病院だったな…」
「ああ…俺もさっき直矢のところに行ってきたんだ」

美菜子も龍次も考え込む。

「あっ…許可が出たから、中に入る?」
里穂が皆に尋ねる。

「はい…顔だけでも見たいですから…」
「そうね、余り刺激はしないで頂戴…」

「はい気をつけます、精神的ダメージは相当なものでしょうから…」
静香が沈んだ声で言う…

「そんじゃ俺はここで待ってるからよ、何かあったら呼んでくれ…」
静香に合わせるように、龍次も声を潜めた。

ゆっくりと、涼が病室のドアを開ける。

窓際のベッドに横になって、虚ろな瞳で外を眺める桃子。
その表情が痛々しくて、美菜子は胸が詰まる思いがした。

「桃子…」
美菜子が小さく囁くように呼ぶと、ゆっくり顔を向ける桃子。
「み、美菜子…」
瞳にじわじわと溜まりだす涙。
つられて美菜子まで泣きそうになる。

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