風紀委員Girls! 274
舞の顔を認めた旬は、眼を大きく見開く…
「ど、どうしたの?…」
「突然ゴメン…近所まで来たから…」
「あ、別に構わないよ…今日は婆ちゃんいーから、ちょうどよかった…」
「ゴメンなさい、そんな時に2人のお邪魔かしら?」
扉の後ろから顔を出すユリナさん…
「へぇ?…」
旬は一緒固まった…
舞の後ろから突然現れた見知らぬ美人。
旬は言葉を失う。
「え?舞、誰これ」
「旬ってさ、テレビとか見ないの?」
「いや俺、あんまり興味ないな、芸能人とか」
…やっぱりそういう奴だと思ったよ、舞は心の中で毒づく。
「で、誰?」
「女優、人気モデルのユリナさん。私の、親友のお姉さんなんだけど…」
「へぇ〜モデルさん?…グラビアでは見たことねーけど…」
旬にとってモデルとは、雑誌のグラビアでしかないのかもしれないけどね;…
「残念ながらグラビアのお仕事は、まだ声が掛からないみたいで…」
「アンタなかなかいい線いってるからよ、その内いい仕事も来ると思うぜ…」
旬;…アンタってここまで浮き世離れしていたとは;…
「ふふっ、私も精進しなくちゃね」
ユリナさん…なんと懐の広い…
「うん…面影あるわね」
「そうですか?」
ユリナは旬の顔をまじまじと見つめる。
「な、なんなんだ…俺の顔、そんなに変か?」
「いえ、むしろ上出来ね」
…その言い方はどうかと。
「ええっと、気分を悪くしたらごめん…私、今、君のお兄さんと一緒に仕事をしてるの」
ユリナさんが改まって旬に言った。
「あ、それはどうもっす…あ…もしかしてそれって…AVっすか?…」
「うああ、何てこと言うのよ!ユリナさんほんとゴメンなさい!…」
「クククククク…舞ちゃんが謝ること無いって!…涼くんって面白い…私はともかくとしても、あの多岐亮の事も知らないなんて…ある意味凄く新鮮だはぁ…」