風紀委員Girls! 263
下着姿にされ、男に抱きかかえられる碧。
瞳から頬に、絶望の涙が伝う。
「ほら、やっぱりな…彼女のブラ見て興奮してるぜ」
「ノブアキも欲望は俺らと同じなんだな!」
周りの男子がノブアキを嘲笑する。
「や、やめろ…これ以上は…」
ノブアキはまだ抵抗するが、その声に力はない。
そのとき、入り口の扉が開いた…
細身のブラックスーツで身を固めた男‥碧の護衛役、佐伯祐樹が立っていた。
「お嬢様‥勝手に寄り道されると困りますよ。散々探し回ったんすよぉ‥」
少年のように頬を膨らませ、裕樹は碧に向かい微笑んだ。
「さ、佐伯くん?!‥」
裕樹の登場に、碧は心底喜んだ。
祐樹は部屋に入ると同時に、見張り役をあっさり始末するとその数分後には碧を悪戯していた連中を鮮やかに全員ノックアウトさせ、碧を救い出した。
ノブアキを抑えていた連中は祐樹に恐れ戦き一目散に逃げていった。
「あぁ…あぁあ…」
あの悪夢を思い出し、碧が口をパクパクさせ、恐怖の表情を作る。
「碧さん…?」
祐樹は背後から碧の体を優しく抱きしめた。
「ごめんなさい‥裕樹くんは怖い訳なんてありませんのに‥」
赤く目を腫らし、碧は頭を垂れて謝った‥
「謝らなくちゃいけないのは僕の方だよ…
あのままじゃ碧さんの口を汚しちゃいそうで‥つい逃げてしまった訳で;…」
今だ静まることのない昂りを碧の身体に着けないように、腰だけを微妙に離していた。
「私は大丈夫、大丈夫ですから…祐樹くん、そんな、無理しなくていいんですよ…」
碧は祐樹に優しく言いかける。
しかしその声はまだ震えていた。
「碧さん…こっち向いてください」
祐樹は碧の両肩に手を置いた。