PiPi's World 投稿小説

風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 252
 254
の最後へ

風紀委員Girls! 254

「何もかもお見通しって訳かしら?…」
樹はアリシアを睨みつけながら言う…

「誤解しないで欲しいの…私たちは決して貴女たちの敵じゃない…私だって肉親が同じような目にあったら、貴女たちと同じように奴らを恨むと思うもの…」

「あ、アリシアさん…っ…!」
茉莉亜の声が震え、瞳からは涙がこぼれ落ちた。

「辛かったのよね…」
アリシアは茉莉亜の身体を抱き締めた。
それを見て、樹は視線を逸らせる。
「お話、ゆっくり聞かせて貰おうかしら」
アリシアは優しく微笑んだ。


…その頃、清水家。
碧は自室に引きこもっていた。
「碧さん…」
そこに、扉を開けてやってきたのは、碧の護衛役になった佐伯祐樹だった。

「暖かいココア入れましたよ。お嬢様と一緒に飲もうと思いましてね…」
ブラックスーツに身を固め、こうしてトレーを運ぶ祐樹の姿は、まるで執事のようだった…

「だからぁ…その“お嬢様”って言うのやめて下さいよ;…佐伯くんはここの使用人じょないんでありますよ…」

「何言ってんだよな…僕だって青山家のSPになられるべく、日夜努力してんだぜぇ〜」

碧はクスッと笑い、祐樹の差し出すカップに手を伸ばした。

「そうでしたね…日々頑張っていらっしゃるのですものね…」
微笑む横顔。
しかし、それはまだ、どこか寂しさの残る笑顔…祐樹はそう感じていた。

「…まだ…思い出されるとか…」
「…嫌でも、忘れられませんわ…」

「だろうと思うけど…未遂に終わったんだし、そんな気にすることも無いと思うよ…」
「そうかもしれないけど…あの時佐伯くんが来てくれなかったら、今頃私は…って考えてしまいます…」

「僕が行かなくたって、ノブアキさんが助けてくれたさ…
なんか美味しいところを持っていっちゃったみたいで、あの人には申し訳無く思ってんだぜ…」


SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す