風紀委員Girls! 241
「じゃ、じゃあ…いったい誰の仕業だって言うの…?」
愕然とした表情で舞が声を震わせる。
「直…それは、いったい誰なの?」
可憐は答えを求め必死に尋ねるが、直矢は恐怖を思い出したのかそれ以上何も言わないし、身振りさえしない。
「やっぱりダメか…」
4人が肩を落とす中、病室のドアが開く。
「ど、どもっす…」
「あぁ、君は確か」
「誰?」
入ってきたのは信吾だった。
彼に会ったことのない唯だけが不思議そうに首をかしげた。
「(誰なんです?…舞も美菜子も可憐も知っているの?…)」
唯は小声で囁いた…
「(あれ?…唯はあの時いなかったっけ?…)」
意外そうに美菜子が舞と可憐の顔を見る…
「(確かにあの時唯はいなかったような…)」
可憐が記憶を探り探りように言う…
「(黒獅子の山本信吾くん、旬や直矢の子分の男の子ね)」
「(へー、なんか可愛いじゃん)」
舞からの説明を受けて、唯が信吾にニコリと微笑む。
「で、どしたの?」
「えっと、直矢さん、皆さんには言いにくいだろうと思って、代わりに俺が聞こうと…」
「わぁあ〜♪そうして貰えると助かるぅ〜」
美菜子が信吾に腕を絡める。
「ホントだぁよ〜このままだと拉致が開かないもんねぇ〜、信吾くんは助けの神だぁよ♪」
可憐が信吾の背中に抱き着いた。
信吾は茹蛸のように全身を真っ赤に染め、カチンコチンに硬直していた…
「頼みの綱を余計緊張させてどうするのよ」
舞は美菜子と可憐を注意する。
「信吾くん、お願いね」
「あ、はいっ!」
生徒会長らしい舞の凛々しい姿に、信吾は一瞬見惚れてしまう。
「しばらく信吾くんに任せて、一旦退散しよっか?」
可憐が信吾の肩をポンと叩きながら、舞に尋ねる。