風紀委員Girls! 240
「すいません…この子たちがどうしても聞かないもんで…」
直矢の脈を測る医師に向かい麻耶が言う…
おいおい麻耶さん;…私らは無理にお願いなんてした覚えはありませんけどね;…
「まあここで敢えてショック療法というのもいいかもしれませんね…
このまま女性から引き離していると、水上さんは益々女性と対応出来ない男になってしまうでしょうからな…」
銀縁の眼鏡を押さえ、医師が言う…
ショック療法って…
そこまでのダメージを黒獅子No.2に与えるって、どれだけの力を持っているのだろう。
舞たちは考える。
「では、私はこのへんで…しばらく皆さんにお任せしましょう」
医師はそう言って医療器具を持って病室から出て行った。
「まあお医者さんがそう言って下さったんだから、アンタたちはちゃんとお見舞いとやらをして頂戴な…」
麻耶さんがけだるそうに言う…
「はい…私たちなりに頑張りますけど…。麻耶さんはどうします?」
「私はションベン臭い子には興味ないの…何か情報が掴めたら教えて頂戴…」
麻耶さん;…
ションベン臭いって…直矢はリアルに尾漏らししちゃっただけに、洒落になりませんから;…
麻耶さんも病室から出て行き、室内は直矢と、彼の寝ているベッドの周りを囲む舞・美菜子・可憐・唯の4人となった。
直矢は4人を直視できず、ただ俯いている。
「直…大丈夫?私たちに話せる?」
そう切り出したのは彼の幼馴染でもある可憐だ。
「あ、ああ…な、なんとかな…」
それでも直矢が顔を上げることはない。
「直たちを襲った奴らって、どんな女なの…?桜咲の連中?」
可憐の問いにぶるぶると首を振る直矢…
「えッ?…桜咲の仕業じゃないのぉ?!…」
美菜子が素っ頓狂な声を上げる…
美菜子同様に、舞も可憐も唯も眼を丸くした…
4人とも、これは桜咲の誰かがやったことだと、端から決めて掛かっていたのだ…