風紀委員Girls! 234
「私も意外だった…ホント隠れるように足早だったんだよ…」
「何か怪しいはね…舞、静香ちゃんに連絡してあげたら?…」
真理奈が舞の顔を覗き込む…
「静香ちゃんってノブアキの妹の青山静香?…」
涼が割って入ってきた。
「うん、実はノブアキ…ここ数日、家に帰ってきてないらしいんだ…」
「えっ、真里奈…それってどういうこと…?」
涼が目を見開いて尋ねる。
「この前桜咲に行って、静香ちゃんと知り合ってから、いろいろやりとりするようになってね、そしたら、メールで…」
「へぇ…」
「ノブアキと静香ちゃんって血のつながりがないんでしょ、もしかしたら両方の家を行き来してるんだと思う…」
明日香が窓の外を見ながら言う。
「それって、実の親とノブアキが隠れて会っているってこと?…」
「その可能性は高いはね…、ノブアキの生い立ちを必死で隠す青山家ですもの…隠れて会うことしか出来ないんじゃない?…」
舞は何かを考えるように言った…
「そんな…青山家がそこまで隠したがるノブアキの実の親って、何者な訳?…」
「わかんない…ただ、お家はごく普通の感じだったし、親…なんか、外人のような顔立ちだったな」
明日香が考え込みながら言う。
「え…家までわかったの?」
涼が尋ねる。
「うん…多分ね」
「まだ調べる必要がありそうね」
舞は腕組みして言った。
放課後、そのノブアキの調査をするため、舞の命を受け伊織が向かうのだった。
「どう?…ノブアキはいる?…」
PC画面越しに美咲が伊織に聞く…
「まだ何とも言えない…宅配便の振りして探りを入れてみる…」
流石の伊織だけあって、宅配便のコスチュームに抜かりは無かった…
「伊織…あくまでも無茶はしないで…相手はどんな輩か分からないんだから…」