風紀委員Girls! 219
「へぇ、碧に?」
「うん、清水家と青山家は代々おつきあいがあるから、何かしら知っていると思うよ」
…それだと、振り出しに戻ってしまうような気がしないでもない。
「碧さんとは知り合い?」
「まあ、同じクラスだし、よく話すけど…」
これって、灯台元暗しってことなんだろうか?…
「私もノブアキくんとのことではいろいろあったけど、やっぱり清水家の碧さんには敵わないと思ったもの…」
へぇ?…
ノブアキさんと恵里姉がいろいろあったって…どういうこと?…
「恵里姉…ノブアキさんと何かあったの?」
「え?真里ちゃんの思ってるようなことはないよ…私も彼も生徒会長だから、学校の交流で会うことがあったから」
…なるほどね。
「それより真里ちゃん、清美に行ってどうなの?」
「うん…楽しいけど」
「よかったは…真里ちゃんにはここよりも清美の方が合っていると思っていたんだよ…」
「そ、そうなの?…」
「もちろんよ、お母さんは自分の出身校だからって、無理にでも桜咲に入れたかったみたいだったけどね…」
「うん…清美の生徒は、そんな親の思いに反して来ている子は多いんだ…」
「真理ちゃん、お母さんとは上手くやってるの?…」
「うん…それはなんとか…」
うまくいってる…嘘ではないのだが、本当でもない。微妙なのだ。
真里奈が清美に進学して以来、家ではあまり会話が無いのだ。
「姉さんたちがいればまだ多少は違うのかもしれなかったかな…」
一番上の姉は就職、二番目の姉は遠くの大学に行っており家にはいないのだ。