風紀委員Girls! 217
…恵里姉がノブアキのことを?
真里奈は菫の言ったことがよくわからなかった。
「恵里奈さんの部屋は3階だったな」
エレベーターに乗って、3階まで上がる。
「ここだね」
ドアの横のプレートに『本多恵里奈』と書かれていた。
真里奈の緊張が、さらに高まる。
「それじゃ私は此処でな…」
「あ、ありがとう…助かった。」
見上げるようにして、お礼を言う…
「そんなこと気にすんなって!…また会おうな真理奈…」
差し出される大きな手の平を、真理奈は赤い顔をして握った…
菫はその場から立ち去っていく。
真里奈がここを出るときに、また迎えの者が来るという約束になっているそうだ。
「ふう…」
真里奈は緊張する中、姉の部屋のインターホンを押した。
『はい?』
「あの…恵里姉…私、真里奈だけど…」
『えっ?…ま、真里ちゃん?…うそぉ〜!うそぉでしょ?!…』
バタバタとした音と共に、恵里姉が走り寄ってくるのが分かった…
ガチャガチャと施錠を外す金属音が、真理奈のいる廊下側にも響き渡った…
「恵里姉〜、そんな急がないでもいいよ〜、私は逃げも隠れもしないって〜」
「だ、だって、まさか来るとは思わなかったもん…」
そういう姉に、思わずクスッと笑ってしまう。
こういうところは昔と変わってないなぁ…
ドアが開く。
「…久しぶり、恵里姉」
「真里ちゃんこそ…何かあったの?」
優しく微笑む恵里奈は、真里奈が大好きだった昔の面影そのままだった。