風紀委員Girls! 216
「私はさ、静香と離れる訳にはいかないから…ここには入れないさ…」
「そうなんですか?…お金持ちの世界って私には分からないなぁ…」
「自由が効かないこともいろいろあっけど、私は静香が好きだから苦じゃねいよ。」
その容姿で女の子を好きって言っても、ぜんぜん違和感ないんですけど…
「それじゃあ菫さんは、ノブアキさんとも親しかったりするんでしょ?」
「ん?ああ…たまに会うことはあるよ」
「お話とかされません?」
「挨拶程度だね…彼には彼の世話役やガードがいるんだから」
菫とノブアキの関係は意外と薄いようだ。
「今回のお話、聞きました?」
「ああ…静香とのね…」
「子供の時からの付き合いなのに、気づきませんでした?…」
「まあ2人とも美男美女だからな、そう言った意味では似ていたしね…」
確かにそうだった…
清潔感溢れるノブアキと静香は、同じ系統の美しい容姿を持っていた…
―寮の建物の中へ。
クラシックな内装の校舎とはうって変わってこちらはごくごく一般的な感じだ。
「菫さんは、姉のことは」
「うむ、恵里菜さんは素晴らしい方だ…桜咲でも歴代五本の指に入るくらい尊敬された生徒会長だったな」
そ、そんなにすごかったのかウチの姉は…
真里奈は返す言葉を失った。
「突然来て大丈夫でしょうか」
「普段から可愛い妹だって言ってたから、不安がることなどない」
「不安ってことは無いんだけど、久しぶりなんでちょっと緊張するかな…」
「姉妹でもそうなのか?…私にはそういったもんがいないんで分からね―や…」
「一人っ子なんですね?…」
「ああ私にとっては静香が妹であり、姉貴みたいな存在だけどな…」
ずっと一緒に育ってきたんだもんね…分かる気もするな…
「あぁそう言やぁ…ノブアキさんの事知りたきゃ恵里菜さんに聞くのがいいさ…」