風紀委員Girls! 212
「怖いって…学校が荒れることがです?…」
「それも勿論ありますけど…」
口篭る静香を見て、真理奈は更に問う…
「静香さんには他にも心配なことがあるんですね?…それってノブアキさんのことがですか?…」
「いいえ…お兄様はそのくらいでは動じないと思うの…
…それよりもそんなことして…赤羽根くんや中山くんの身の安全の方が…心配だは…」
真里奈は首を捻る。
「…どういうことで」
「青海の規則は厳格ですから、もし明るみに出ようものならばどうなるかわかりません…佐伯くんのときのこともありますし…」
佐伯祐樹の話は真里奈も聞いていた。
ノブアキの内情を探るべく潜入、黒獅子への転校計画…
そして最後は碧の家である清水家に捕われて、学校自体を辞めてしまった…
「でもあれに関しては…ノブアキさんがどうこうした訳では無いんじゃ?…」
「ええ…お兄様は何もしてはいない…それでもお兄様に危害を加えようとする相手は…必ずお兄様の前から姿を消す…」
「どういうこと?…」
「お兄様自身も分かってはいないだろうけど…お兄様は何か大きな力に守られてる気がするの…」
「…オカルト的なものを感じますね」
「私もです…でも、そうとしか考えられなくて」
真里奈も静香も腕を組んで考え込む。
「今のところは、赤羽根さんや中山さんに協力するのは避けて、様子を見た方が良さそうですね」
「ええ…お兄様にも内緒にします」
「私たちは私たちなりに、ノブアキさんの出生の秘密を探ってみますね…」
「それは嬉しいですけど、くれぐれも気をつけて下さいね…」
「はいそれは分かっています…私はどうしてもノブアキさんを守る大きな力って、そこにある気がしてならないんです…」
「お兄様を守っているのは…お兄様の本当のご家族ってことですの?…」
「それを確かめたいんです…」