風紀委員Girls! 200
「気にすんな。あいつのことなんて忘れろ」
「う、うん…ありがと」
そんな旬の優しさが、舞には嬉しかった。
「さーてー、初心な舞ちゃんのヴァージン卒業記念にお祝いしようか〜」
「それじゃあ…お赤飯?」
ニヤリと笑う可憐に、見当違いの事を言い出すアリシア。
「ちょっと、何言ってんのよ〜!!!」
そして、いつもの舞に戻るのだった。
…その頃…
駅前繁華街のファミレスにて。
「青山ノブアキは、実は青山ノブアキではない…そういう結果が出ましたわね」
「ああ…もうちょっと早くに知っておけばよかった…」
向かい合って会話する清美と青海の制服の2人。
「あんなのより、龍次さんがトップにいたほうがふさわしいんだ」
青海のナンバー3・中山剛。
「つまり…私どもにも協力して欲しいと?」
清美諜報部副部長・水野伊織。
この2人、昔からお互いをよく知る幼馴染である。
「ああ、あんな見掛け倒しの男は、青海には必要ないさ…」
剛はテ―ブルに置かれた伊織の手の甲に掌を重ねた…
「そんなこと出来る?…ノブアキは血の繋がりは無いとはいえ、れっきとした青山家の養子よ…」
伊織は手を返し、剛に指を絡める。
「手立てはあるさ…ノブアキは親父と上手くいっていないからな…何か問題でも起こせば、即座に縁を切られるさ…」
「本当にそんなことができるの?」
伊織が剛の手を握り、そう尋ねる。
「龍次さんは独自に調べ上げて内情を探り当てた。それで祐樹に潜入してもらったけど、清美との間で誤解があったみたいだな」
「…それは、申し訳なかったですわね」
「いや、祐樹は祐樹で清水家で楽しくやってるみたいだから、それはそれでいいんだけどさ…」
「学校はどうなさったの?」
「アイツ、青海を退学して黒獅子に行っただろ…、あんな事件を起こしちまったからそっちにも戻れなくなって、結局辞めちまったんだ。」
「まあ…なんだか気の毒。」
「そうでも無いみたいたぜ、清水家のSPの人たちに可愛がられて、寝起きも共にしているらしいからさ。」
「そうなんですか…それじゃ将来は碧さんのSPになるのかもしれませんね。」