風紀委員Girls! 192
「ふぇ?"そこまで"ってどういうことだよ?」
突然現れた清美の制服を着た2人に、旬は首を傾げる。
「知らばっくれんじゃないはよ!アンタが舞を拉致監禁したことはとっくに分かっているんだからね!」
真里奈が1っ歩も譲らない態度で、旬に喰ってかかった。
「おいおいそれは誤解だって!見ろよ俺はこうして舞を救い出してきたんだぜ…」
「抜け抜けとそんな出任せを!場所を変えて舞を襲おうたってそうはいかないは!」
和葉も真里奈同様に旬を威嚇する。
「な、何を証拠にお前ら…」
「ふん…アンタのソコが何よりの証拠じゃない!ズボンから染み出しているのは何なのよ!?」
「!?いや待て、これは、違うんだよ、中でさ…」
「中で何?仲間も一緒になって舞に乱暴したんでしょ?」
「違う!俺はそんなことしちゃいない!」
「かわいそうに舞…ぐったりしちゃって…」
「お前ら、俺の話を聞いてくれよ!」
真里奈と和葉の追求に旬は歯切れの悪いことしか返すことができない。
「…んー…ううん…」
ちょうどそのとき、旬の腕に抱かれた舞が目を覚ます。
「おっ!やっと起きてくれたか!…」
旬は助けを求めるように舞の顔を覗き込む。
「あれぇ〜旬…わたしどうしちゃったのぉ〜」
意識が朦朧とした舞は、この状況が全く掴めなかった。
「それより助けてくれよぉ、この姉ちゃんたち、俺が舞を襲おうとしてるって信じきっているだよ;…」
「へ?…あ、真里奈、和葉…」
目の前に立つ親友の姿に、ようやく気づく舞。
「舞、大丈夫?」
「怪我とかしてない?」
心配そうに尋ねる2人。
「え、いや…別に…あ、でも、身体に力入んなくて、ちょっとヤバイかも…」
旬は『俺は何もやってない』と必死にアピールする、しかし真里奈と和葉は疑いの姿勢を解かない。
…一方、美咲から連絡をもらった美菜子と桜たちも空家の正門まで来ていた。
「ここからじゃ入るの無理そうね…」
数人の黒獅子が見張りに立っている。
「美咲の話しだと、旬が舞を連れて出ていったとか…」
「やっぱ、あの男も関わっていたって訳ね…」
美菜子は納得するように言う。
「旬がそんなことするとは思えないんだけど…」
「桜は甘いんだって…まあいいは、裏口から浸入するよ!」