風紀委員Girls! 189
「ええ…直矢さんと龍次さんは以前から仲がよかったみたいです…今、二人とやってる女の人も、幼馴染だったとかって」
「ほぉ…」
旬は腕を組んで考え込む。
そのとき、舞の制服のポケットから何かがコロコロと転がり落ちた。
「…何だこりゃ」
「さあ…?」
シンゴが摘み上げたそれを、旬はしげしげと見詰める。
「こんなん見たことねぇよな…」
「はい…何かに使うもんなんすぅかねぇえ?…」
「俺らが分かんねぇんだから、女だけが使うもんなんじゃないかぁ?…」
「女だけっすか!?…」
「シンゴお前;…なんで鼻血出してんだよ;…」
…清美生徒会室。
「そういえばさ」
「うん」
パソコンの前で作業中の美咲と、連絡待ちで室内にいる涼と菜々美。
「舞って、あのカメラ、持って行ったよね?」
「うん、碧の家に行って、ノブアキと旬もいるって言ったし」
「そのカメラで、舞の居場所とか、つかめないかな?」
「菜々美〜いいとこ気づいたよぉ!確かにアレにはGPS機能が搭載されてる筈だよ…」
キーボードを叩き始める美咲…
「小型カメラにそんな機能が?…」
「うん、私も始め説明受けた時には、『そんなの必要ないだろ』ぐらいにしか思っていなかったんだけどさ…
おっと、今電源入っているよ…画面に出すね…」
ディスプレイ画面に、鼻血を出したシンゴの顔が大映しとなった…
『うわああああああああああ!?』
映し出された画面に恐れ戦く3人。
「誰だよこいつ!」
「制服からすると…黒獅子のヤツ?」
美咲が顔をしかめる。
『ホントなんだろうなぁこれ…』
画面の向こうから旬の声が。
「え…滝谷旬?」
涼が呟く。