風紀委員Girls! 164
「いや、別に何も」
ノブアキは少し慌てた顔をしながら言う。
「じゃあ、逃げる必要はなかろう」
「逃げることなんて…着替えようと思っただけで」
「(私たちも着替えたいしね)」
「(話が長くなると夜遅くなっちゃうよ)」
舞と彩未も不安と苛立ちを覚える。
「ここはお爺様の言う通りにするほうが、事は早く収まると思うですよ…」
碧の言う通りかもしれない…
それにも増して、ノブアキと旬を比べてみたいという、好奇心も芽生える…
「滝谷くん、僕に面じてここは…」
ノブアキが旬に向かい手を合わせた…
「し、仕方ねぇな…」
旬は不服ながらも、それに従う。
「ふむ、皆よく見るがいい」
権造爺様は旬とノブアキを舞たちの前に並べた。
「あわああ…」
彩未がなんとも言えない声をあげた。
…こんなに近くで見なくても。
「舞ちゃん、コレ、樹里菜ちゃんから頂いたのですが…」
碧が持っていたのは、あのカメラだった…
「(よくやった!この超小型カメラならバレることは無いもんね。)」
パンツ事件の時には旬のを…上での温泉での時はノブアキのを…
鮮明に画像として残してくれたあのカメラだった。
「(お土産ってやつですね。)」
「(そう、皆を代表して来ている以上、手ぶらって訳にもいかないじゃない…)」
「(それならですよ…あの中身を撮らなきゃ意味がないのではありませんか?)」
うっ;…痛いところを突いてくる。
「(そ、それはそうだけど…;)」
確かにノブアキの褌姿は以前に既に撮影済み…いくら旬の褌姿が勇ましいからって、それで満足はしてくれないだろう…;
「恥ずかしがらずに見せればいいんじゃぞ」
立ち上がる権造爺様。
…あんたは脱がんでええ!!!
「どうしてもダメなら手伝ってやればええ」
爺様が促す。
哀れ、その役を命じられてしまったメイドさん2人がオロオロしている。