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風紀委員Girls!
官能リレー小説 - 学園物

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風紀委員Girls! 144

「ノブアキと静香ちゃんは?」
「お二人にも今、迎えの者が別に行っていますので」
…こんなリムジンがもう一台あるんだ。
それくらいじゃ驚かないけど。

「(お前はとにかく落ち着け)」
隣に座る彩未は恐怖なのか緊張なのか未だに震えていた。
これから自分が処刑されるとでも思っているのだろうか。

舞は彩未の手を握り、もう片方の手で肩をそっと抱いた。

「(大丈夫かな?…緊張しちゃうよ…)」
それは敢えて言わなくても分かるよ;…

「(平気平気〜清水家の人は皆優しい人ばかりだよ…)」
「(それはもう気にしていないよ…碧さんも優しいのは分かったし…)」
「(あ、静香ちゃんのこと?…それなら話せば分かってくれると、私は思うよ…)」

「(そうかな…)」
「(うん、きっとそうだよ。静香ちゃんと彩未は、友達なんでしょ?)」
「(…まだ、そう言えるのかな)」
「(静香ちゃんなら、わかってくれると思う。大丈夫だよ)」

…反対側の碧の反応がないので様子を見ると
「…あらら」
スースー寝息を立てていた。
「アンタもお疲れ?」

「碧さんも今度のこと…知っているのよね?…」
「あ、ゴメン…彩未が寝ている間に話しちゃって…」
「ううん、謝らないで…責めてる訳じゃないの…ただね、何もかも知っていながらそんな素振りを見せない碧さんって凄いなって…思ってね…」
「うん私も…、碧は確かに天然ではあるんだけど、それ以上に人間としての大きさを感じることあるんだ…」

学園長の娘。
そして祖父は政界や経済界を裏で牛耳る存在。
そんなすごい家庭に生まれたのに、一切そんな素振りも見せずに日々過ごす碧。
…相当の苦労やプレッシャーだってあるはず、それを自分たちに見せないのは、本当にすごいし、強い子だと思う。

「ありがとう、碧のおかげだよ」
舞はスースー寝息を立てる碧の長い黒髪を、そっと撫でた。

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