風紀委員Girls! 137
「それは駄目だよ。そうやって彩未が罪を被ったら、また同じことが繰り返されるんだよ…」
舞は彩未を諭すように言った。
「そ、そんな…」
「舞の言う使り、このまま本当に悪い奴を野放しにすると、第二の彩未や静香が生まれるんだ…」
美菜子も舞に同調する。
「舞、美菜子…」
彩未の瞳が潤む。
「彩未ちゃんが一人で罪を被るなんておかしい!」
「そうだよ!彩未ちゃんだけが悪いんじゃないんでしょ?」
涼と明日香が声を上げる。
「ありがとう、みんな…でも、このまま桜咲に残ったって、私の居場所なんてないんだよ…」
彩未が俯いて、絞り出すように言った。
机の上に、涙が零れ落ちていた…
「彩未…よく考えよう…私たち高校生にとっては、学校内が全てだったりするけど…世間って思っているよりずっと広いんだよ…」
「そうさ、学校だって桜咲だけが全てじゃないよ…」
「ええ、彩未ちゃんがその気になれば、これから何だってできるし、ここ清美にだって転校して来るだって出来るんだよ…」
舞、美菜子、美咲が彩未に言葉をかける。
「いいの…?私だけが特別扱いなんて…」
「特別扱いだろうが気にするな!彩未は私たちの大事な仲間なんだぞ!誰が何と言おうとお前を守りたいんだよ…」
美菜子が力強く言い切る。
その瞳には、彩未同様大粒の涙が溜まっていた。
「ホントあんたらいい友達だねぇ、羨ましくなっちゃうよ。…」
美咲の言葉に周りの皆が頷く…
「分かったは、彩未ちゃんが清美に来れるように私が段取るから…皆は桜咲な件、しっかり肩をつけて頂戴…」
「美咲〜…」
「特に青山静香のことは慎重にことを運んで…何せ青山家はこの辺りでは相当力を持っているからね…」