風紀委員Girls! 114
ああ、まあ、黒獅子のトップだからね…
でも、あんまりいい評判ではなさそうだね…
「ん、どうした?」
「旬の評判、よくないでしょ?」
「いや全然。まあ黒獅子ってのは確かにあるけど、悪評流す人はいないよ」
「そうなの?」
「うん、彼、ホントは心優しい男なのさ」
…うん、それは私も感じていることだけどね。
「ここらの子供たちの面倒見もよくて、うちの弟なんて滝谷旬に合わせてお風呂やさんに行くのよ。」
「へぇ〜あの旬が子供たちと一緒にお風呂かぁ〜」
「ええ、それで滝谷旬のどこがそんなにいいの?って子供たちに聞いたらね、『僕たちみたいなオチンチンだから』って言うのよぉぉ。それってどういうことだと思う?」
グゥゲ…そんなこと私に聞かれても、興奮したとこしか見たことないし…;
「そ、それはちょっと、わからないな…」
「そっかぁ…」
ああ罪悪感。
ってか子供たちよ、そんなとこしか見とらんのかいっ。
「それより…桜のほうは大丈夫なの?」
「うん、ご心配なく。今はみんな元気でしっかりやれてるよ」
「いっぱい買ってるね。なんか自転車重そうだし」
「育ち盛りだからね〜」
「経済的には大丈夫なの?」
「うん…学校の方は奨学金でなんとかなっているんだけど…やっぱりそれだけじゃね…」
「何か私にできることない?少しぐらいなら貯金だってあるよ…」
「ダメだよ…そんなこと舞にお願いできないよ…」
「友達じゃない!皆からカンパ集めたっていいんだからさぁ」
「ありがとう…それじゃお願いがあるんだけど…」
「幾ら?今財布にちょっとしか無いんだけどぉ」
「お金じゃないよ…今晩、付合って欲しい所があるんだけど…」
「今晩…別にいいけどさ、お家のほうは大丈夫?」
「うん、一番上の妹が最近は代わりにやってくれることもあるし」
「ふぅん…それならいいけど…」
「…どしたの?」
「…怪しいことに手を染めてたりしないよね…?」
「ど、どういうこと?」
舞の表情が険しくなったのに、桜は動揺する。