風紀委員Girls! 109
「彼女…か、、、」
「どうした?あ、羨ましいんでしょぉ〜?…」
「いやそんなことじゃなくてよ、青海の奴らはモテるからなと思ってよ。」
「黒獅子の男子はモテないの?…」
「彼女のいる奴なんて、ほとんどいね―よ。皆貧乏だからな…」
「そうなんですかぁ」
「旬筆頭に、素材はいいのが揃ってるんだけどねぇ」
舞と静香が同時に旬を見つめる。
「お、おい…どうした2人とも…」
タイプの異なる美少女2人に見つめられ、赤面する旬。
「ねぇ舞さん、黒獅子の男の子がどんな生活してるか、気になりません?」
「そうだね…すっごく気になるね…」
「そう言われても、話せることなんて何も無いぜ…」
「おこずかいとかはどうしてんの?…」
「校則ではバイト、一応禁止されてっけど、皆隠れてやってるさ。」
「いいバイトあるの?…」
「ああ、おばはん相手に売春まがいのことやるのが、1番いいのかな?…」
「(やだぁ;)…そんなこと旬もしてんの?!」
「お、俺は人よか小ちぇ―から、おばはんなんて相手に出来ね―よ…;」
その『小さい』ってどういう意味だよ。
舞は心の中でそう突っ込む。
「でも、それって稼げるの?」
「相手によってはな」
「相手?」
「ここから少し行くと、高級住宅街があるだろ?あのへんのおばはん…や、マダムって言うのか?はさ、持て余してる人が多いんだよ」
真剣な表情で話を聞く静香。
少しでも調査の足しになればとメモをとる舞。
確かその辺りって、碧ん家がある高級地帯…静香の家だって大して離れてはいない筈だよ。
「そう言えば最近、家の周りでよく黒獅子の制服見かけるは…それってそういう事なのかしら?」
静香が思い出したように言う。
「本来俺ら黒獅子は、青海の縄張りであるあの辺りには、立ち入らないのが筋なんだけどな…」
「それじゃどうしてわざわざ制服で?私服に着替えて行く方が目立たなくていいんじゃない?」
「それはよ、おばはんの要望に応えてだよ。学ランに萌えるんは、女子の学生服に萌えるおやじと一緒なんじゃねーのか?」