君の人生、変えてあげる。 96
…そんなことまでされていたなんて。
過去の皐ちゃんが気の毒で仕方ない。
「…じゃあ、皐ちゃんの、その、初めての相手って」
「うん、たっくんの想像はだいたい合ってると思う」
それ以上は聞かなかった。
それよりも僕は、今こうやって僕を大切にしてくれる皐ちゃんを、愛してあげたかった。
僕は、仰向けの状態から起き上がった。
「皐ちゃん!」
「えっ、びっくりした」
「今度は、皐ちゃん、気持ちよくなって。うまくいくか、わからないけど…仰向けに、なって」
皐ちゃんは、仰向けになって、左右の膝は離した状態になった。
僕は、皐ちゃんに覆い被さるようにキスをしたあと、やってくれたように、胸の突起を、舐めはじめた。
「あっ、んんっ、んー…」
軽く舌先で舐めただけで、皐ちゃんが声をあげる。
皐ちゃんは、かなり敏感なようだ。
はあっ、はあ、という皐ちゃんの息遣いを感じながら、その行為を続けていく。
「たっくん…」
皐ちゃんが、僕の頭にそっと手を置く。
「たっくん…ありがとう…ありがとう…もっと…」
皐ちゃんは、僕の頭に手を置いたまま、荒い息づかいのなかで、そう言った。
僕は舌の動きを速めながら、もう片方も手で触れ始めた。
「たっくん…たっくん…」
うわ言のように僕の名前を呼ぶ皐ちゃん。
僕の手に、完全に身を任せてくれた。
「ああっ、たっくん…」
今度は、皐ちゃんの、もっと下の方へと手を伸ばしていく…
「あっ、そこは…」
皐ちゃんが声をあげた。