PiPi's World 投稿小説

君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 89
 91
の最後へ

君の人生、変えてあげる。 91

 僕は時計をちらっと見た。昼休みももうあと10分くらいだ。
 実は、僕にはもう一つ、本題で気になっていることがあった。

「あの、黒田先輩」
「うん」
「3年生、って、選挙ではどんな状況なのでしょう?」
「選挙権はあるけど被選挙権は無いよ。この用語は大丈夫?」
「はい。立候補はできないけど、投票はできる、ってことですよね」
「その通り」
「やはり反対派が多いのですか?」
「3年生が気になっていると思ったよ」

 さすが黒田先輩、そこまで予想していたのか。

「それについては、私からコメントするよりも直接3年生にあった方がいい…文芸の前部長、竹中先輩に会えるよう手配するよ。うちは代々生徒会本部とは縁があって、結構情報あるはず」
それは心強い話だ。
「私の方から先輩に連絡するから、そのときは君のクラスにいる文芸部の子に伝えておくよ」
「ありがとうございます」
「上級生だからって緊張しないでね。うちは学年関係なく和気藹々とやってる部だから」

 そのうちに、昼休み終了5分前を告げる予鈴が鳴った。

「あの、先輩、今日は、本当に、ありがとうございました」

「何かあったら、またいつでも声かけてね」
 
 黒田先輩が答える。

「ねえ、連絡先交換していい?リアル男子のこと、もっと知りたくて」

 府川先輩が、そう言って近づいてきた…

「ええと、あの…」
「ほーら、また酒本くん困ってる」
後ろから菊川先輩。
「いや、深く考えないで、さ」
「それなら私たちも連絡先交換しようか。今後の情報交換のために」
高森先輩が言う。

「まあ、それなら…」
僕は先輩方の連絡先を教えてもらい、教室を出たのだった。

「先輩方の協力、もらえて、よかったよね」
「…」

「なんか、とんでもないところに付き合わせてしまったみたいで、ごめん」
「…」

 教室への帰り道、飛鳥ちゃんに声をかけるのだが、まだ、上の空の様子だ。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す