PiPi's World 投稿小説

君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 81
 83
の最後へ

君の人生、変えてあげる。 83

みっちゃんは頷いて、説明を続ける。
「具体的な効果のほどはわからないけど、両方を納得させる折衷案になると思って」
「なるほど…」
可憐ちゃんが顎に手を当て何かに納得する。

「期間は私たちが卒業するまで…次以降の生徒会に丸投げしてしまうかもしれないけど…」

 みっちゃんは続けた。
「もし『たっくんだけいてもらう』で多くの人がまとまれば、涼星を二分するようなことは回避できるのかなあ、というのがあったんだけど、たっくんは、やはりそうではないほうがいいんだよね」

 僕は、あの林でみっちゃんに言った、ほぼ同じことを、ここで言った。

「私も、それを聞いて、こんな大人な男性なら、来てもらってもいいかなあ、って思えるようになった。それで、たっくんの言った案を、もう一つの折衷案として出すのはどうだろう、と思って」

「でも…それを認めてもらうのは、難しいかもしれない、と思って…」
 
僕は、おとといの放課後に茉莉菜ちゃんが言っていた、その場合の道筋を説明した。

「それは、ほとんどが、そうだよ…まあ、更衣室とかは簡単に通ると思うけど、基本的に、生徒会で決められることより、生徒会本部として意見をまとめて、学校側と交渉することが、多いと思う」

 飛鳥ちゃんが僕の言ったことを受けて、静かにそう言った。
 まあ、そう言われてみれば、そうだな。更衣室にしても菜々子先生の力でできたわけだし。
 
「…だから、これも含めて、ここでまとめたことを、一度会長さんのところに持っていった方がいいね」

「それで、本部内でも、本格的な議論が、きっと始まる…遅れてごめん」

 皆、声の主を見た。ちょうど、みさちゃんが、秋ちゃんとともに、現れたところだった。

「こちらも、遅れてごめんね。それで、それを聞いたら、うちの姉が、きっと『たっくんだけいてもらってあとは凍結』案を出す。水面下で動いていたことが、これで表にでることになるね。結論は“選挙の結果待ち”になるとしても」
 秋ちゃんが続けた。

それを聞いて飛鳥ちゃんは腕組みし
「何にしても、一度会長さんや、先輩方の意見を聞いてみないとね…」
「僕も、いろんな人から話を聞きたいと思ってる」
「うん」

…この問題が、早々に解決するとは思えない。
今はただ、選挙に勝つことが第一なのだ。

 というわけで、1項目目の議題だった「みさちゃんに、先に正式な立候補表明をしてもらうかどうか」は正式に延期になった。

 あとは具体的な「不安を払拭して、一緒のところは一緒に、分けるところは分けて」の案を話し合った。
 やはり、中学まで共学だったり、反対派の話も聞けたりする、みっちゃん、渚ちゃん、秋ちゃんの意見が大変参考になった。

 更衣室の話は「希望者全員が女子/男子更衣室を使えるようにする」という言葉になった。例えば女子クラスのように、希望しなければ敢えて更衣室でなくてもいいケースも考えて。

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す