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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 82

 「まず、うちのクラスの会長の妹、みさちゃんに、先に正式な立候補表明をしてもらおう、と、思ったのだけど、1年生だけでなく先輩方にも支持を拡げるためには、2年生からもどなたか立候補してもらおう、という話があって。本人まだ来てないし、この、レジュメの1項目目はあとで 」

「アスちゃん、正式に立候補表明したらどんなスケジュールになるの?」

 可憐ちゃんが質問した。

「綾ちゃん…うちの選管…に確認したところ、二週間、他の人の立候補があるかどうか待って、その後二週間選挙運動、そして投票日、となるみたい」
 約一ヶ月、緊張だな。
「よろしいでしょうか…では、第二項目目、共通公約の整合。共学化推進、のためには、多くの人に安心してもらうような公約が必要です。例えば、たっくんが今考えている案は…たっくん、説明して」

 いきなりふられた…ええと、所領安堵のことかな
 
「…ええと…共学化を推進するにあたって、まずは女子の皆さんの不安を払拭することが重要だと思っています。授業はお互い変わらず、着替え等しかるべきところは互いの気持ちをよく思って分けるべきことは分ける…そうやっていけたらいいなと思っています」
…うまく表現できたかは微妙だけど、これが現時点での僕の思いである。

 軽く拍手があった。
「うん、それをもとに、いろいろ付け加えて、具体的な公約の文にすればいいかな、皆さん、異議はありませんか…あと、一行で言う、スローガンのようなものもあるといいかな」
 飛鳥ちゃんの言葉に、僕は最初に生徒会本部室に行った日の、生徒会長 純さんの言葉を思い出した。

「男子も…(中略)…もちろん女子も、住みよい高等科…」

 これを、使わせてもらおう。有権者は、ほとんど女子だから…

「女子も、男子も、住みよい涼星…」

 おおぉ、と、感嘆の声があった。
「よし、共通のスローガンは、これで、異議はありませんか」
 拍手が起こった。

「あの…たっくん」
 みっちゃんから手が挙がった。
 みっちゃんは、濃いサングラスをしている。「どっちの味方にもならない」と言った以上、誰かに、ここにいるのがばれるとよくないという判断なのだろう。僕も、飛鳥ちゃんが「みっちゃん、みっちゃん」と呼ぶのを聞かなければ誰だろう、と思ってしまうところだった。
「この前言っていた、希望者は女子クラスに行ってもらおう、という案は?」
「あ、あれは、もしかしたら難しいかも、とかも思って…」
「それでも『たっくんだけいてもらう案』とかが本当に出てくるなら、その案も出した方がいいと思うのだけど…」

 みっちゃんは、そう言って、この前僕と飛鳥ちゃんにしてくれた、僕以外の男子生徒の受け入れを凍結する案について説明した。

「ええっ、みっちゃん、そういう案があるの?」
 渚ちゃんは、驚いてみっちゃんを凝視した。

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