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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 80

 「これまでの着替えの継続」
「説得?」
  のような文字が、黒板に書かれていた。

 議論は、やはりこの件で反対派を納得させるのは難しいだろう、のような感じで進んでいた。

 ふいに、後ろの扉が開いた。
 沙羅ちゃんだ。
「菜々子先生からの提案なんだけど、ちょっとみんな来てもらってもいい?深沢先生、いいですか?」
「静かに行ってきて」

 僕たちは、なるべくしゃべらないように、静かに沙羅ちゃんについていった。
 着いたのは、教室からもプールや校庭などからもちょっと離れた、人通りも少ない三階の特別教室。
 「ここは、中途半端な大きさなので、ほとんど使われていない。ここを女子更衣室にして、となりの準備室を、男子更衣室にするのはどうか、というのが、菜々子先生からの提案」
「遠いね」
 誰かが言った。沙羅ちゃんは、構わず中に入っていく。
 「この部屋の秘密は、準備室との間の、このドア」
見たところ普通のドアだ。
「まあ見ていて」
すると、沙羅ちゃんはそのドアをいとも簡単に持ち上げた。

「何これ?」
「どういうこと?」
驚きの声が上がる。
僕も同じ気持ちだ。

「まあ、この仕切りはあってないようなものなんだ」
沙羅ちゃんが言う。

 「このことは、先生でもほんの一部しか知らないみたい。だから、このドアを締切にする、って言っておけば、誰もが普通の更衣室と思う。そして、少なくとも、他に男子が来るまでは、更衣室は1組専用だろうし、この広さ、この遠さなら、他のクラスに更衣室が必要になっても、他のところに作られると思う…ここなら、うまくいけばずっと、私たちの秘密の更衣室にできる」
沙羅ちゃんが、微笑んでそう言った。

「なるほど、これはいいかも」
飛鳥ちゃんが感心する。
「私たちがたっくんと一緒に着替えるときはこれを外せばいいんだね」
胡桃ちゃんが取り外された仕切りを持つ。

「沙羅ちゃん、ありがとう」
僕は、沙羅ちゃんに感謝して、お礼を言う。

「お礼は…菜々子先生に…」
 沙羅ちゃんはちょっと顔を赤くしてそう言った。

「沙羅ちゃん、ここを更衣室にするとすると、菜々子先生に言えばいいの?」
「うん、そう言ってた」
「では、この部屋を、1組が使う男子/女子更衣室として使いたいと菜々子先生にお願いすることで、異議はありませんか?」

 満場の拍手が起こった。僕ももちろん拍手した。
「また一緒だね」
 胡桃ちゃんが隣に来て、そう言った。

「では、沙羅ちゃん、菜々子先生に頼んでみて。そして、OKだったら、明日、有志で掃除とかしよう…金曜の一時間目の体育から使えるといいな」
 飛鳥ちゃんがてきぱきとそのように決めていった。

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