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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 78

「もしかして、会長さんの影響ですか?“カリスマ生徒会長”って聞いてて」

 景さんは、あごに手を当てるような動作をした。

「相木純が人気があるのは、空気を大切にするような面があるからで、今の、となりの湯沢春香が水面下で動いている状況だと、あまり大々的に動くことは、しない…旗が揚がったなら正々堂々と出てくるだろうけど…苦戦の原因は、ひとえに、君」
「えっ?」
「君に興味を持っている人が…湯沢春香から見ると…だけど、思いのほか多い。だから、君だけはいてもらう、という妥協案も考えなくてはならなくなった」
「あの方、本当に僕を追い出そうとしていたのですか??」
「まあ、黒幕がいる、っていう話はあるけどね…香椎聡美が君を選んだのは、あの人の目的に対しては、本当に良い人選だと思う」

 理事長まで呼び捨てとは…

「黒田は使える。時に自分の世界に入ってしまうことはあるにせよ」

 文芸部の部長のこと?

「黒田はどちらかと言うと相木純に近い人間。文芸部の見学に行ったなら、君も知っているはず」
「ああ、知ってましたか」
「あそこの部の連中は他も純に近い存在が多いから、君にとっては頼もしいと思う。ただ、菊川理紗…彼女は少々鬱陶しいが」
景さん…菊川先輩のこと苦手なんですかね。

 まあ、それに「エロ担当」菊川先輩だと話が別の方向に行きそうだし…

 ふと思った。もし、菊川先輩が僕たちの着替えの話を聞いて、その絵を描いたらどうなるだろう…

 …18禁の同人のような世界になってしまいそうだ…
(何で高校生の僕がそんなものを知っているのかとかは聞かないで)

 僕は、硬くなってしまったそれが、目立たないように気を付けた。

「ありがとうございます。そうですね。菊川先輩には気を付けて、文芸部にまた行ってみます」

 着替えの件を思い出したので、僕はこう聞いてみた。

「ところで、菅先輩は、更衣室はどうあるべきと思いますか?」
「どう、とは?」
「例えば、共学化して、男子が増えたとき、女子更衣室だけ作って男子は教室で着替えるでもいいかどうか、とか…」
 以前読んだ例の小説の場面が頭に浮かんだ。

「やはり、男子女子両方更衣室がある方がいい」
 
「やはり…」
「今は反対派がどう、とかいう状態だけど、いずれこの学校は共学になる。男子が増えると、君のクラスのように一緒に着替えるというのは困難でしょう…だから、更衣室は両方必要になると思う」

景さんは、薄く微笑んで、僕を見た。
…その顔に、思わずドキッとする。
「君が信じたことをやればいい。そうすれば、自ずといい結果は生まれる」

 そろそろ昼休みが終わりそうだったので、僕は丁寧にお礼を言って菅先輩のところを後にした。

 教室に戻ってスマホを見たら、飛鳥ちゃんからメッセージが来ていたことに気付いた。

 藤澤さんに会ってきた結果が書いてあった。

「みかちゃん、やっぱり着替えが不安だったみたい。
 遥ちゃんとか周りの友達が裸になる方向になっていって、まわりに不安を相談する人がいなくて、それで、生徒会本部の選挙の話とかあったから“そこで言うこともできるのかな”とか、ちょっと気軽に選管に聞いてみただけなんだって。
 こちらからは、着替えのことは誤解だ、って伝えた。
 それでも、先輩とかからいろいろ話とか来たり、話が大きくなって本人びっくりしている。
 反対派からの誘いを断り切れていないのが、今のみかちゃんの悩み」

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