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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 61

「うーん…まだ、よく自分の中で消化できてないかも」
「ゆっくり考えて。入っても、拘束されることはないし、仮に入らなくても時々来てもらえると、みんなうれしいよ」

「酒本君が加わること、創作の幅が広がることになるよ」

 いつの間にか、黒田先輩が近くに来た。
「学校内には、男子が来るのを良く思わない人は、確かにいる。でも、この部は、見てもらったとおり、そんなことを言う人は、いない」

黒田先輩は優しく、それでいて強い口調で言った。

「部活のこと以外でも、酒本くんの力になれることがあったら、部員全員で協力できるかもしれない」
「それは…ありがとうございます」
「一応、相木純…うちの生徒会長とは近しいのでね」

 とても嬉しく思えた。
 味方が増えて、しかもだんだんネットワークになっていくのが感じられた。
「皆さんが、味方って、うれしいです」

 もう下校すべき時刻となり、僕も歩ちゃん皐ちゃんと一緒に退出した。
「見学してよかった。自分の趣味が展開できる場所、見つけたような気がする」
 皐ちゃんは目を輝かせてそう言った。

「それはよかった」
歩ちゃんが笑顔で言う。
「せっかくの機会です、たっくんもさっちゃんも文芸部へ是非!」
伊織ちゃんも。

「うん、楽しそうな場所だし、皆さんいい人たちだったし」
入部します、とはまだいえないけど、前向きに考えてみようかな、とは思った。

 ところで、見学の最初の黒田先輩の『歴史講義』でちょっと気になる言葉があった。
 前後関係で大体意味は分かるけど、一応確認しておこう。
「ねえ、皐ちゃん『ショリョウアンド』って一言で言うとどういう意味?」

 皐ちゃんはスマホを取り出して、メモ帳の画面を出してその漢字を出してくれた。
『所領安堵』
「その土地の権利を保障する、って言う意味。黒田先輩の説明で出てきた戦国時代の話では、AがBに攻め入る前に、A側からB配下の武将に『所領安堵』を持ちかけて戦わずにAの勢力を増やす、という例に使ったよ。戦国だから約束破られることもあったけどネ」
「そうなんだ。ありがとう」

 これを、僕の戦いに当てはめるとどんな感じになるだろう?
 反対派の人には、女子校である場所を残す?
 でも、うちのクラス以外、今の在校生のクラスには、男子は行かないから、そこは女子ばかりのままなのではないか?

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