君の人生、変えてあげる。 509
僕と飛鳥ちゃんが繋がり続けている僅かな隙間から、それは今も滴り落ちている。
「たっくん…」
「もっと、してもいいよね?」
僕の問いかけに、飛鳥ちゃんは小さく頷いた。
そして動きを再開させる。
より飛鳥ちゃんを気持ちよく高みに導くために。
「ああああぁ、ああぁっ、たっくんっ、たっくんっ」
「飛鳥ちゃん、僕もすごく気持ちいいよ」
「あああああっ、あっあっああああっ、これ以上、激しくされたら、おかしくなりそうっ」
その場所がギュッと締まってきた。
「あああぁっ、イクぅ!イッたあ!」
僕はそのまま動き続ける。
「たっくん、たっくん、こんなに、繋がって、しあわせぇ」
そろそろ、僕も頂点に近づきつつある。
「飛鳥ちゃん、僕も、幸せだよ…そろそろ、僕も、イキそう…」
飛鳥ちゃんからの反応はなく、もうぐったりしていて視線も定まっていない感じだった。
「飛鳥ちゃん、イクよ」
最後の力を振り絞って、飛鳥ちゃんの腰をグイッと掴んで、繋がり合った証を飛鳥ちゃんに送り込んだ。
飛鳥ちゃんは意識を失っていた。
僕もかなり疲れた。
ソファーに身体を預け、飛鳥ちゃんが目覚めるのを待ちながらしばらく余韻に浸っていた。
飛鳥ちゃんが目覚めるときまでには僕も少しうとうとしたような気がする。
お互いにはっきり目が覚めたときにはもう外は薄暗くなっていた。
二人で、急いで自分の部分やソファーの濡れた部分をティッシュで拭き、二人で軽くシャワーを浴びて、お互いの試験の健闘を祈って、僕は帰った。
家に帰るとすぐに夕食。
母さんはちょっとコンビニに行くだけだった僕が随分と長い時間戻ってこなかったのにも、何も言われることはなかった。
夕食が終わると風呂に入り、そのあとはまたテスト勉強。飛鳥ちゃんと復習したところを再確認した。
その夜は少し早めに寝た。
気のせいだろうか、ぐっすり眠れた感じがした。