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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 474

「綺麗な部屋ですね」
僕が言うと、友梨佳さんはちょっと嬉しそうになった。

「でしょ?みんなが使ってない小さなタンスとか持ち寄ったんだ」
「ベッドまであるし…」
「それは、いらない机並べて布団とシーツかぶせただけなんだよ」

ベッドはさすがに本物を持ち込めなかったようだけど、こまごまとした道具はそろっていた。
それに結構清潔だ。

「使った人が3日以内に掃除する。ちょっと汚れたらシーツとかはコインランドリーに持っていく。それを手伝わないような彼氏は連れてこない。そういうルールなのさ」
 僕は改めて部屋中を見渡して、こういう仕組みを作って維持しているこの学園の仲間の結束に感嘆した。
 友梨佳さんはカーテンを閉じて「ベッド」に腰をおろした。
 「妊娠したときの彼とも、やっぱり、ここだったんだ」
 友梨佳さんはカーテンの向こうを見るようにつぶやいた。

「あの日は今日とは違ってすごい雨で、途中で雷も鳴ったりして真っ暗になっちゃって…その分すごく燃えた、というか。何度も何度も中に出されて、それでもすごく気持ち良かったからその時は最高だった」
「その後は…」
「まさか妊娠するとは思わなくて…ね」

 「でも、分かっても、あんまり迷いはなかった。その時の彼、もう働いていたから、ほんとは、卒業したら結婚しよう、とか言ってほしかったけど、そうじゃなかった。まあ、男なんてそんなもんか、とは思ったよ。けど、それを吹き飛ばすくらいに親とか、友達とか、先生とか、支えてくれて、今の私と娘がいるんだ」
友梨佳さんが制服のポケットからスマホを取り出し、少し操作すると僕にある画面を見せてくれた。

「可愛いですね」
「今の私の一番の宝物」

友梨佳さんと娘さんのツーショット写真。
2人とも、とてもいい笑顔だ。

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