君の人生、変えてあげる。 464
そして、僕も、一気に疲れが出た感じになって、そのまま眠りに落ちてしまった。
そして、10月3日 金曜日を迎えた。
「お目覚めですか?」
ふと目を開けたとき、陽菜さんは目の前で笑顔でいた。外は、まだ薄明るいだけのようだ。
「あ…おはようございます」
隣で一緒に寝ていたはずの陽菜さんは、すでにメイド姿。
切り替えの早さはさすがだ、と思ってしまう。
「とても、幸せな夜でした」
「僕もです」
「その、今日も学校ですから、軽く汗を流してきたらどうでしょう」
「あ、うん…ありがとう、ごさいます」
僕はドアを開けて廊下に出た。
「道判りますか?」
「あ…ごめんなさい、ちょっと、自信ないかもです」
「ご案内しますよ」
僕は陽菜さんについていき、確かに通ったような廊下を歩いた。
「おはよう」
「あ、申し訳ありません、お嬢様」
「陽菜、何で謝るの?」
廊下の途中で茉莉菜ちゃんと会う。
いかにも申し訳なさそうに頭を下げる陽菜さんに、茉莉菜ちゃんは微笑んでいた。
「良かったでしょ、たっくんも」
「うん」
「私は陽菜にも幸せになってほしいから…自然な流れで陽菜がたっくんとできたのはすごく良かったと思う」
「ありがとうございます。お嬢様……拓真様、浴室はその角を右に曲がったところです…それでは、私はこれで」
陽菜さんはもと来た方に戻ろうとした。
「陽菜も一緒にシャワー浴びていけばいいじゃない」
「いいんですか?私が使って」
「いいよ、私が許可する」