君の人生、変えてあげる。 398
渚ちゃんと可憐ちゃんが、ね。2人も僕に賛同してくれて一緒に頑張ろうと言ってくれた。
ホームルームが終わり1時間目の授業との少しの時間の間にもメッセージを確認する。
操ちゃんからのには
『立候補挨拶のクラス回り、私が仕切って大丈夫かな?たっくんも言いたいこと、一言用意してくれたら心強いな』
「わかった、ありがとう
でも、クラス回りってまだイメージよく分からなくて」
と返信した。
立候補予定者のグループラインを見ると、それぞれ月曜から、近いクラスから回り始めること、渚ちゃんと可憐ちゃんが一組に今日来ること、はすでに書いてあった。
「うん、そう思ったから、渚ちゃんと可憐ちゃんにまず来てもらったんだ」
操ちゃんからの返事。
…なるほど
そうしてもらうことでどういった挨拶をすればいいか参考にもなってくれるということか。
2人にとってもそんな機会初めてだろうに、僕のためになんだか申し訳ない。
「ありがとう」
操ちゃんにそう返信したところで1時間目開始を告げるチャイムが鳴った。
授業をしっかり聞きながら、僕は頭の中でどういう言葉で伝えようか、考えていた。
2〜3時間目間の休み時間、
「たっくん、ちょっとその壁のところに来て」
沙羅ちゃんが近づいてきた。
「何で?」
「選挙ポスター用の写真を撮るんだ」
沙羅ちゃんはスマホを取り出した。
僕は沙羅ちゃんは選挙で広報部長をやってくれる、ということを思い出した。
「選挙ポスター作るんだ!」
「本物の選挙ほどいい紙じゃないけどね…で、デザインは、栞ちゃんが作ってくれてる」
沙羅ちゃんがそう言ったので栞ちゃんの方を振り返ると、
「画像編集とか、パソコン使うのって得意だからね。たっくんが当選できるように目立つもの作るよー」
「私らも協力するからねぇ」
歩ちゃんが言い、伊織ちゃんもそれに手を添える。
「みんな、ありがとう」
僕のためにクラスが一つになってる気がする。
それはとてもうれしくて、心強いことだ。