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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 358

 “やっぱり見ていた人はいたんだなあ”と思った。

 「何話してたの?」
 「まあ、生徒会役員選挙の話とか」
 それは嘘ではない。

 「部長、いろいろ策を考えてるんでしょう」
 「うん、そう」

 「おはよう」
 「「おはよう」」
 歩ちゃんが合流した。
「部長もたっくんのこと相当気になってるみたいだね」
「えっ、そうなの?」
「昨日の部活の時も何かいろいろ考えてた感じ。多分今度の生徒会選挙のことなんだろうけど」

すごく親身になってくれるのはありがたいけど、ちょっと噂になるのは心配というか。

「たっくん、もっと先輩方と仲良くなるチャンスかもよ」
その話を聞いていたのか、飛鳥ちゃんもやってきた。

 「おはよう」 
 「「おはよう」」

 「あ、まずは連絡なんだけど、天音ちゃん今日は来られそう」
 「よかった」
 おとといのバスケの授業で捻挫?した天音ちゃんはきのうは休んでいたのだ。
 「あと、可憐情報だと、みっちゃん…6組の明智さん…」
 飛鳥ちゃんは歩ちゃんたちにも伝わりやすく話した。
 「きのう『大したことないから明日は来たい』って言ってた、って」
 「そうなんだ。それはまだ微妙だね…」
 「うん…ところでなんの話してたの?」

 僕は、勝代さんの話をしていたと言って流れを説明し“ここは勝代さんの宿題をやるチャンス”と思って

 「それでも、あの方は裏でいろいろ考えていてちょっと恐いような気がする。飛鳥ちゃんはどう思う?」
 と、訊いてみた。
飛鳥ちゃんは少し考えた後、特に表情を変えることなく言う。
「あの人は…うちのクラスとか私の周りには絶対いなさそうなタイプだと思った。でも特別怖いとかそんな感じはしないよ。むしろね…」

飛鳥ちゃんがニヤける。
…この感じは初めてだ。

「きっとあの人もたっくんが好きなんだよ。いろんな意味でチャンスだよ」
と同時に肩をポンと叩かれた。

 悪いようには見られていないことにちょっとほっとする。

 その時、どこかで聞いた声が聞こえた。
 あまり聞きたくない声。

 「涼星 共学化 反対の署名にご協力を!」

 署名運動が細々と行われていること、在校生からはあまり集まっていないことは聞いている。しかし、あんな大声で署名を集めている人はいままでいなかった。

 「子愛さん、やはり、あそこと組んだんだね」

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