PiPi's World 投稿小説

君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

の最初へ
 336
 338
の最後へ

君の人生、変えてあげる。 338

 「…だから、枠が一つ増えたとしても、急いで副会長候補を二人にするのはちょっと待った方がいいと思う」
「そうだね」
 1年生の中から、立候補してもいいと言ってくれている3、4、5組の委員長 みどりちゃん、渚ちゃん、可憐ちゃんも来ている。
「そうすると、みどり、可憐、渚の三人のうち一人、申し訳ないんだけど来年に回ってもらうことになるんだけど…」
「じゃあ、あたし、いいかも」
 可憐ちゃんがゆっくりした感じで言った。
「可憐は5組だから6組に顔が効く。いてもらった方が良い。あと、渚は外部生だから…外部生に顔が効くと思う」
「じゃあ、私?別に良いけど、二年の先輩のもう一人の方って決定なの?」 
みどりちゃんが尋ねると、飛鳥ちゃんが資料らしき紙を手にしながら話す。
「2年5組の小山内祐紀先輩。2年の後半クラスで顔のきく人で、黒田先輩の紹介」
「会ったことは?」
「これから取り付ける予定」
「あと、会計の菅先輩…あの人は私たちサイドの人だから、かなり心強いはず」

 「昨日、食堂でけっこう注目の的だった人の一人だね」
 可憐ちゃんが言う。あの場面を見た人は結構多いようだ。
 「そう。寮の部屋を使わせてくれたりとか…ねえ、たっくん、そういえばあの方は何組なの?」
 飛鳥ちゃんは急に僕に話を振った。
 「えっと、わかんない。一組に行っても見たことないから多分一組以外。今度訊いてみる」

 「ところで、みさちゃん、秋ちゃん、けっこうやる気だったけど来年に回るでいいの?」
 可憐ちゃんが操ちゃんと秋ちゃんに訊いた。
 「うん、多くのクラスに味方がいる方が大事と思う」
 操ちゃんが応えた。
 「そういえば、各クラス回り、二週間で18クラス回るんだから計画立てないと」
 操ちゃんがそう言った。やはりお姉さんが立候補経験者ならではだろう。
 これも僕が忘れていたことの一つだ。候補者は応援者と一緒に各クラスを回って「演説」するのだった。

「まあ、たっくんは自分の言いたいこと、伝えたいことをそのまま皆さんにぶつければいいだけ。緊張することはないと思う」
「う、うん」
飛鳥ちゃんに言われるが、やっぱりどこかに不安が残る。

「たっくんの信念、マニフェストみたいなこと、具体的に教えてよ。それを参考に演説文を書いてみるよ」
そう言うのは伊織ちゃんだ。

 「えっと、信念、っていうか、みんなで考えたことなんだけど…」
 「それを自分の言葉で言えばいいと思う」

 「…言ったことあったかもだけど…スローガンとして『女子も、男子も、住みよい涼星』って…具体的には、希望すれば女子クラスに行けるとか、希望する全員が更衣室を使える、とか、部活は男子を受け入れるか、限定的に受け入れるか、受け入れないか、選べる、というように、共学化しても多くのみなさんの希望が叶えられるようにしたいと、思ってる」

SNSでこの小説を紹介

学園物の他のリレー小説

こちらから小説を探す