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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 336

「曲者だらけだね、6組は」
「まさにそれ」
胡桃ちゃんと歩ちゃんが揃って言う。

「まあ、それはいったん置いておくとして、生徒会の先輩…」
「景さんのこと?」
「うん、あの人、物静かであまり喋らない人に思ったから、ちょっとビックリした…」
茉莉菜ちゃんが言う。

 「あの人は…」
 僕は説明を始めた。
 「細かくは控えるけど、ちょっと僕と同じようなところがあって、それで味方してくれる話になって」
 「そういう接点があったんだ。知らなかった」
 「それで、あの人は寮生で、選挙の準備の時とか寮の部屋を使っていいって、言ってくれたんだ」
「そっか…それならよかったかも」
「心強いね」
茉莉菜ちゃんと飛鳥ちゃんが揃って言う。

「彼女の表情は、それだけじゃないような気もするな」
「うーん、なんだろう…」
綾ちゃんが妙な指摘をするが、ちょっとわからない。

ちょっと遅めのランチを終え、皆で教室に戻る。

 先生はまだ来ていなかった。その事情も皆に伝わっているようで皆普通にしていた。
 今戻ってきた人の何人かは、先生がまだなのを見てトイレに行った。
 トイレ。昨日の放課後、歩ちゃんと一緒にブースに入ったことを苦笑いと共に思い出す。
 「距離感を測る」という感じの話通り、二人でそこに立ってみた。本当に近かった。そのままキスしようと思えばできそうなくらい。
 それから、歩ちゃんは便器に座り「こんな風に座っているんだよ」っていってパンティーまで下ろしてみせた。もちろん、スカートはそのままなので中は見えない。

 それで終わったのだ。それで、お互い帰ったのだ。
 僕はその時かなりムラムラした。もしかしたら歩ちゃんにそういうことを言えばよかったのかもしれないが、その勇気はなかった。
 帰ってから誰か他の人のところに行って、などという勇気も、もっと無かった。
 “ここが寮だったら”とか一瞬考えたが、それは現実ではない。

 その晩、つまり昨日の晩、僕は久しぶりにオナニーした。何をオカズに、って?それは、いろんな人を思い浮かべて。

翌日。
「おはよう、拓真くん」
「ああ…おはようございます」
校門に差し掛かるところで景さんが声をかけてきた。

「昨日はごめん。余計なことをしてしまって、拓真くんに不利になったらどうしようかと」
「いえ、おかげで正式出馬の申し出ができました」

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