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君の人生、変えてあげる。
官能リレー小説 - 学園物

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君の人生、変えてあげる。 332

 「男なんてあたしの目の届かないところにいればいいんだよ!」

 僕は一歩下がり、少し落ち着こうとした。もしかしたら、ついに目の前に「反対派」が現れたのかもしれない。だとすれば、堂々としなくてはならない。

 「まあ、まあ、ここでこの男を責むれども仕方なし。男がここにいるは彼やクラスメートのせいならずよ」
 マギーさんが横から「ネアさん」をなだめる。
 「ごめんね。うちの組の者が変なこと言って」
 みっちゃんが僕や海里ちゃんに謝る。
 “うちの組の者”って??マギーさんの変な日本語の流れなのかな?
 遠くで「何?何?」とか言ってるのが聞こえた。
 「ネアさん」や海里ちゃんの声でみんなの視線が僕達に集まってくる。
 できるだけ視野を広く取って、特定の娘に視点を合わせないようにしてさっと見回してみると、いろいろな気持ちを向けている娘がいる。不安げな娘もいるし、「ネアさん」に明らかに共感している娘もいる。逆に同情的な娘もいる。
 怖いけど前に進まなくては。怒らせないようにできるだけ穏やかな声で問いかけてみる。
 
 「僕は酒本拓真。あなたは誰でしょうか?」

 すると「ネアさん」の睨みつける眼がさらに鋭くなった。

「アンタね、博一さんが言ってた酒本家の面汚しってのは」
「は!?」

博一…亡くなった僕の父さんのことだ。
なぜこの人は父さんのことを知ってるんだ?

「博一さんのおかげで一流の男子校に行けたのに軟弱なせいでドロップアウトしてこんなとこ来て、一族に恥ずかしい思いさせてんじゃないわよ!?大体…」
僕に汚い言葉で罵る「ネアさん」…その言葉を遮るように

「景さん!?」
どこからか現れた生徒会会計・景さんが、「ネアさん」に強烈な右ストレートを食らわせた。

「拓真くんの苦労も知らないで、よくもそんな馬鹿なことが言えたもんだな!!!酒本子愛!!」

 さかもと ねあ…
 僕はその名前を直ちに思い出すことはできなかった。ただ、父さんや、父さん方のおじいさんには何人かの兄弟がいて、その子や孫、つまり酒本家のいとこやはとこは何人かいることは知っている。父さん方の親戚の集まりは苦手で、特に父さんが亡くなってからはまったく交流はなかったのでどんないとこやはとこ達なのかよく分かっていない。

 「何よ!生徒会本部役員だか知らないけど、かん だっけ、すが だっけ?こっちの話も聞かないでいきなり!」
景さんにも楯突こうとするネアさん、しかしそんな彼女にみっちゃんとマギーさんが止めに入る。

「みんな集まってきてる。こんなん見世物にするべきじゃない」
「でも…」
「ネアと拓真くんの間に何があるのかは知らない。でも今争うことじゃないだろう?」
打って変わって真面目な表情のマギーさん。

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